ヴィンテージの着物地がなんとも美しい!
「IBRIGU」のジャケット
WHITEの会場の地下「BASEMENT」に展示されていた「IBRIGU」(イブリグー)。 美しい着物の生地で作られたジャケットがズラリと並んでいたのが目を引いた。
ドレスやニットウェアのコンサルティングをしていた後に、「自分たちのテーラリング」をはじめたいと考えた親子が、「ETHICAL & SASTINABILITY」を考慮した服作りを始めたのだという。それはつまり、服地のリユース、リサイクルということを意味していて、彼らは世界中から良質なヴィンテージファブリック——軍モノの服地や、着物、またはファーにしても、新たに動物を狩るのではなく、リサイクルものファーを使い、それらを自身のアイデアによって、made in Italy のドレスクロージングに置き換えることを考えたのだ。
日本から手に入れたヴィンテージの着物ファブリックは、どれも生地の柄に個性があって生地の状態も良好。表地、裏地に違う生地を用いて、1点1点違うジャケットに仕上がっている。また、表地はブリティッシュなスーツでありながら背裏に着物地を用いたり、 共地のコートにリサイクルのファーを使ったりしたアイテムも。
着物ファブリックがカッコいいジャケットに変身!
その他、ユーズドのミリタリーウェアを解体してテーラード仕様に仕立て直し、さらに鯉の刺繍を入れるなど、独自のデザインをプラスしたジャケットも目を引いた。
ミリタリーウェアが個性派ジャケットに変身!
日本にはまだ取り扱いがなく、ミラノ、パリ、ミュンヘンなどで展示会をして、 今、ヨーロッパを中心にファンがついているところ。日本で着るにはちょっと個性的過ぎるかもしれないのと、個々に1点モノだから値段は結構してしまうかも!?……という気もするが、日本古来の着物が、イタリア人の感覚を通じて、新たな形にカッコよく姿を変えて発信されていて、自分でも是非着てみたいと思った服だった。
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撮影・文/平澤香苗(MEN’S EX ONLINE)