しかも、単純に順番に沿って手を伸ばしていくだけでは、届かないホールドもある。同じルートを登っているはずなのに、大竹さんが簡単そうに掴んでいるホールドが、自分でやってみると手が届かない。「その場で手を伸ばすんじゃなくて、足で体を持ち上げながら腕を伸ばすんです」とのアドバイスを受け、やってみると今まであと少しで届かなかったホールドをキャッチすることができた! やみくもに手で登ろうとせず、両足でしっかり体を支えてから次のホールドに手を伸ばしたほうがいいようだ。ちょっとした体の使い方で、今まで届かなかったところまで手が届くようになるのが面白い。
体だけでなく頭も使わないと登れない
ルートのレベルが上ってくると、普通に掴んだのでは体をうまく支えられないホールドも出現する。横方向に力を加える形状のホールドを掴む前には、予めその方向に体を持って行ってからホールドをキャッチする必要がある。ルートを見ながら、そして登りながら、そうやって攻略法を考える必要があるので、体だけでなく頭も刺激されるのだ。