ちなみに松尾准教授のもうひとつの工学者らしからぬ側面は、基本的に毎日スーツ姿で過ごしていることだ。企業のトップと会う機会が増えたからかと思いきや、意外にも理由はそうではなかった。
「人工知能のコミュニティはシリコンバレーの影響下で、ジーパンにTシャツの人が大半。いわゆるカウンターカルチャー系の装いです。スーツは着ないし、スーツで学会に来た人を奇異な目で見る(苦笑)。それは、もはやカウンターではなくデフォルト(常識)になっていると感じます。だから僕はそこへの”さらなるカウンター”としてスーツを着た。スーツは、着る人を自然に格好良く見せるよう進化してきた服です。自己主張ができ、かつ格好良く見えるなんて一挙両得でしょう? そう考えていたらスーツがいつしか僕のアイコンになっていた。今回この賞をいただけたのもそのおかげだと思いますし、スーツを着続けているとメリットが多いなと、改めて感じます」
松尾さんのSUIT
AZABU TAILOR / 麻布テーラー
格式のある多機能素材
綾織りのカバートクロスを用いた3ピースは一見クラシックだが、実は軽量で、ナチュラルストレッチや撥水機能も備えた「テック」な側面も併せ持つ。艶やかな光沢感も、世界で活躍する男に相応しい。同生地を用いた3ピーススーツは7万2000円〜〈オーダー価格〉(麻布テーラープレスルーム)
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※表示価格は税抜き
[MEN’S EX 2018年12月号の記事を再構成](スタッフクレジットは本誌に記載)