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Profile
設楽 洋 Yo Shitara
1951年生まれ。株式会社ビームス代表取締役社長。慶應義塾大学経済学部卒業。1976年、電通勤務の傍らビームス設立に参加。1983年に電通を退社し、1988年より現職。

加藤そういう社員の皆さんと、今後のビームスをどう作られていこうとされていますか?

設楽EUでの展開の拠点として、ロンドンに現地法人を作りました。というのも、ずっと海外のいいモノやコトを紹介してきましたが、創業40周年の節目に、新宿に「BEAMS JAPAN」という今度は日本のいいモノやコトを国内外に紹介するショップを新たにオープンして、パリやバンクーバーでポップアップをやったら、すごく評判になって。将来的にはメイド・イン・ジャパンの商品だけでなく、日本のアーティストやデザイナー、伝統工芸の職人なども紹介して地方の町興しにも繋げたいと思っています。

加藤日本と海外をつなぐ橋渡し役が、次のビームスの展望ですね。

設楽うまくいけば、メイド・イン・ジャパンは世界のスーパーブランドの一つになれます。

加藤モノとコトを通して海外を網羅してきた設楽さんが、今改めて日本に注目する一番の理由はなんですか?

設楽将来への不安、少子高齢化、資源やエネルギー問題……日本は課題先進国でもある。でも、今や世界が注目するこの国のファッションセンス然りで、日本人の繊細さが、そうした課題をクリアする何かを生み出せると信じています。

加藤頼もしいお言葉です!

設楽ちなみに僕は社長を引退して個人になったら、名刺につけたい肩書きがあるんですよ。

加藤気になります!

設楽「ヒンター」です。いろいろな会社や会議でぽろっとヒントを言って「あとはよろしく」っていう人になりたいんですよ(笑)。

加藤その名刺、ください(笑)。

設楽弟子になりますか?(笑)企画でもデザインでも、コクと同時にキレが必要だと思うんです。コクだけで勝負するには歴史があるスーパーブランドでないと難しいし、だからと言ってキレだけで勝負してしまうと一瞬で終わってしまう。この社長室に置かれているものも同じで、1930年代から’70年代のVOGUEのバックナンバーもあれば、クスって笑っちゃうような「タラちゃん」グッズもある。ビームスにしてもその両極端を意識していたいですね。

加藤最後に、ファッション業界は今後どうなっていくと予見しますか?

設楽ビームスをスタートした頃は誰もがモノと情報に飢えていました。でも、今の時代はモノも情報も溢れている。だから昔は新しいモノを見せてあげることが我々セレクトの仕事。今は数多くの情報から絞ってあげることが役割だと思っています。ハッピーなキュレーションが次の時代の文化になります。会社経営においてもビームスは上場企業ではないので、たとえ不採算部門でも文化のためになるならやり抜く。全てが利益重視ということではなく、ときにはそんなあたたかい判断をしていきたいと思っています。


カトMEMO

■人を喜ばせるエンターテイナー!
■とにかく好奇心がすごい!みんなで面白いことをやろう!という気持ちが社員を盛り上げている
■部下が話しやすいチャーミングさ、オープンさが大切


「BEAMSTOKYO CULTURE STORY」

InterFM897、Radio NEO、FM COCOLOを3局ネットした、BEAMSのラジオ番組「BEAMS TOKYO CULTURE STORY」。毎回1組のゲストを迎え様々なカルチャーにスポットを当て、BEAMSコミュニケーションディレクターの土井地 博氏とゲストとの貴重なトーク、 厳選された音楽による極上の15分をお届けする。
関東圏/InterFM897 (月)〜(金)17:40-17:55
東海圏/Radio NEO  (月)〜(金) 17:40-17:55
関西圏/FM COCOLO  (月)〜(木) 19:43-19:58
(金)18:43 – 18:58
http://www.beams.co.jp/special/theradio/btcs/

スペシャルフォトギャラリー

[MEN’S EX 2018年4月号の記事を再構成]
撮影/柏田テツヲ(KiKi inc.)  スタイリング/後藤仁子  ヘアメイク/遊佐こころ(PEACE MONKEY)  文/岡田有加(edit81)

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