>> この記事の先頭に戻る

気球

初めて経験する風まかせで飛ぶという快感

目的地である広大な敷地の渡良瀬遊水池に到着すると早速準備が始まる。トラックからゴンドラがおろされ、合成繊維で作られた「球皮」が広げられる。温風が送り込まれ、徐々に膨らんでいき、15分もすると巨大な気球の姿に。まずはその大きさに圧倒される。ゴンドラの上のバーナーで空気を熱して上昇し、下降する時は球皮の天頂にある弁を開いて熱気を抜くのだそうだ。

準備ができたので早速搭乗。バーナーを強めるとフワっと浮く。浮いた瞬間に風に乗って動きだし、ノンビリと上昇していく。これは気持ちいい。乗ってきた4シリーズが次第に小さくなっていく。パイロットがこまめにバーナーを吹かして高度を調整するのだが、高度は300m、400mぐらいまで。当たり前だがエンジン音がないので空は静かである。風の音が聞こえたと思うとそれに合わせて気球が動く。正直乗る前はちょっと怖いかな?とも思っていたが、不思議な感覚と絶景に怖さなど吹っ飛んでしまった。ちなみに球皮は非常に丈夫で、たとえば鳥が運悪く接触しても破れることはないのだそうだ。また万が一穴があいても、その分熱をいれれば落ちることもないそうで、非常に安全だ。約40分ほど空を飛び、着陸地を探しながら徐々に高度を下げていく。その時も風を予想しながら下りていくので、ルートは妙な軌跡を描く。このあたりはパイロットの腕。着陸もスムーズで衝撃もほとんどなし。無事にフライトを終えた。

さてさて、今回もまた楽しい思いをさせてもらった。とくに素晴らしいのは年齢性別問わずに楽しめそうなところだ。子どももきっと大喜びするだろう。帰りのクルマのなかはやはり気球の操作の話で盛り上がる。気球ってやっぱりパイロットの腕が重要なのではないかと。見た感じ自分たちでも練習すればできるんじゃない? なんて無責任な話にもなったりした。だって着地だってあんな簡単にやってたし……。「岡崎さん今日のパイロットの方、何度も日本チャンピオンになってる人ですよ」。……大変失礼いたしました……。



【This Month’s Car】
大人4人旅も十分にこなせる万能オープン
「BMW 4 SERIES CABRIOLET」(写真4枚)

3シリーズベースの2ドアオープンモデルとなるのが4シリーズカブリオレ。万能サルーンを基本としているだけに、走り、ユーティリティ、快適性、そして操る楽しさとその完成度は高い。収納可能なルーフは幌ではなくハードトップタイプで、閉じるとクーペとしても使用可能。スイッチひとつで開閉するルーフはオープン時にはトランクルーフに格納されるため、そのスペースは大人4人の旅では厳しいが、2名ぐらいであれば十分な容量となっている。グレードは直6、3?エンジンの440iのみ。

BMW 4シリーズカブリオレのスペックリスト


【This Month’s Location】

気球屋

気球屋
三重に本社、各地に支店を持ち、気球体験が楽しめる「気球屋」。乗るだけでなく、準備から片付けまでを1つの体験として大人も子どもも楽しめる体験メニューを用意している。天気で体験できない場合もあるので前日の問い合わせが必要。

TEL:059-226-0095
気球屋 公式サイト



[MEN’S EX 2018年6月号の記事を再構成]
撮影/河野敦樹 文/岡崎五朗 構成/iconic

  1. 2
LINE
SmartNews
ビジネスの装いルール完全BOOK
星のや
  • Facebook
  • Twitter
  • Instagram
  • LINE
  • Facebook
  • Twitter
  • Instagram
  • LINE
pagetop