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神戸を走行するベンテイガ
滑らかな乗り心地と静粛性、そして抜群の視界が相まって、高速クルージングはまさしく王様になった気分。しかしアクセルペダルを踏み込むと6リッターW12のパワーが瞬時に炸裂、スポーツモードではこれに刺激的な排気音も加わって猛然たる加速態勢に入る。タイヤ/ホイールは標準サイズが21インチ、オプションで20インチと22インチが選べる。取材車には22インチが装着されていた。

翌朝、今度は自分でステアリングを握り、撮影ポイントを求めて神戸方面へ向かう。実は今回の取材では、撮影用の伴走車としてもう1台のベンテイガが同行することになった。ベンテイガに乗りながらベンテイガの走る姿をじっくり観察できる、またとないチャンスである。

道すがら他のSUVと見比べてみても、ベンテイガが醸し出す気品はやはり別格だ。モノの精度が一桁違うというほかない。まずヘッドランプやリアコンビランプの造形がシンプルでギラついていないこと。無敵の印籠「フライングBエンブレム」を敢えて控えめなサイズにしていること。クロームメッキのトリムが細くフラットで、その細さのバランスも綿密に計算されていること。さらに、Rの大きな曲面からエッジの立ったキャラクターラインまでアルミの一枚板で連続的に表現できる「スーパーフォーミング」という成型技術のおかげで、ボディの陰影や映り込みが驚くほど鮮やかなこと。そうしたディテールが積み上げられて、これ見よがしな派手さはないのに、何だか普通じゃない高貴なクルマに見えるのだ。SUVという新たな枠組みのなかで、ベントレー・ファミリーの一員にふさわしいトーン&マナーを完璧に実践する。そこにベンテイガの新しさがあるのだと思った。

ベンテイガに試乗するのは一昨年の導入直後に続いて2度目である。最初は2016年8月登録の右ハンドル車、今回が2017年12月登録の左ハンドル車で、タイヤは前回も今回もオプションサイズとなる22インチのP-ZERO。とてもそんなプロファイルのタイヤを履いているとは思えない、角の取れた滑らかな乗り心地だ。最初に乗ったときは想像以上にアジリティ志向というか、イメージに反して軽やかな走りに驚かされたが、その印象は今回も基本的に変わらず、言い訳なしのドライバーズカーに仕立てられている。48Vの高電圧で強力かつ俊敏に駆動されるベントレー・ダイナミックライド(アクティブロールコントロール)のご利益か、背の高いクルマにありがちなグラリと来るロール感もほぼゼロ。凄い時代になったものである。なお、ステアリング位置の違いによる特段の印象変化も感じられず、左に乗り慣れた人は左、そうでない人は右を素直に選んで大丈夫。もっとも、ベンテイガのように車幅2m近い大型乗用車に日本国内で乗るなら、左端に注意が行き届く左ハンドル車特有の乗りやすさもけっこう捨て難かったりする。積極的に左を勧めるつもりはないが、このクラスになると左ハンドルに長く乗ってきた顧客も一定数いるはずなので、自由に選べるのは良いことだ。

ベゼル周囲に精密なローレット加工が施されたアナログクロック。これは標準装備のクォーツ時計だが、オプションでブライトリングのトゥールビヨンも用意されている。これは何と15万ユーロもするオプション。国内ではまだ注文した人はいないそうだが(実際に購入検討まで行った人はいるらしい!)、こういう選択肢が用意されていること自体がクルマの格を表していると言えるだろう。

ベゼル周囲に精密なローレット加工が施されたアナログクロック。これは標準装備のクォーツ時計だが、オプションでブライトリングのトゥールビヨンも用意されている。これは何と15万ユーロもするオプション。国内ではまだ注文した人はいないそうだが(実際に購入検討まで行った人はいるらしい!)、こういう選択肢が用意されていること自体がクルマの格を表していると言えるだろう。

取材車のリアシートは標準の5人乗り仕様。前後席間のタンデム・ディスタンスはフライングスパーほど長くないが、着座位置が比較的低く頭上高に余裕があるためか体感的には広く感じる。オプションで左右セパレートの4人乗り仕様、または5人乗り仕様をベースに2人用のサードシートを加えた7人乗り仕様も選択できる。

取材車のリアシートは標準の5人乗り仕様。前後席間のタンデム・ディスタンスはフライングスパーほど長くないが、着座位置が比較的低く頭上高に余裕があるためか体感的には広く感じる。オプションで左右セパレートの4人乗り仕様、または5人乗り仕様をベースに2人用のサードシートを加えた7人乗り仕様も選択できる。

磨き込まれたウッドパネルやリズミカルなステッチなど、ゴージャスな雰囲気のなかにも手仕事の温かみを感じさせるインテリア。明るい内装色(取材車の内装はマグノリアとタンの2トーン)が、標準装備のパノラマサンルーフからたっぷり降り注ぐ陽光によく映える。

磨き込まれたウッドパネルやリズミカルなステッチなど、ゴージャスな雰囲気のなかにも手仕事の温かみを感じさせるインテリア。明るい内装色(取材車の内装はマグノリアとタンの2トーン)が、標準装備のパノラマサンルーフからたっぷり降り注ぐ陽光によく映える。

左右対称にこだわったダッシュボードまわり。取材車は左ハンドル車で、右ハンドル車ではA/Tセレクターとカップホルダーの左右がそっくり入れ替わる。金属パーツの多くは手作業で丁寧に仕上げられているのだそうで、深みのあるメッキの光沢が贅沢だ。回転ツマミの周囲にはベントレー伝統のローレット加工も施されている。

左右対称にこだわったダッシュボードまわり。取材車は左ハンドル車で、右ハンドル車ではA/Tセレクターとカップホルダーの左右がそっくり入れ替わる。金属パーツの多くは手作業で丁寧に仕上げられているのだそうで、深みのあるメッキの光沢が贅沢だ。回転ツマミの周囲にはベントレー伝統のローレット加工も施されている。

今回の取材拠点となった「セント レジス ホテル 大阪」。マリオット・インターナショナルの最高級ブランドであり、ベントレーにとってはワールドワイドの公式ブランドパートナーである「セント レジス ホテル」の国内第1号として2010年に開業した。

今回の取材拠点となった「セント レジス ホテル 大阪」。マリオット・インターナショナルの最高級ブランドであり、ベントレーにとってはワールドワイドの公式ブランドパートナーである「セント レジス ホテル」の国内第1号として2010年に開業した。

12階にある「セント レジス バー」では、ベントレーの世界観にインスパイアされたオリジナルカクテルを楽しむこともできる。

12階にある「セント レジス バー」では、ベントレーの世界観にインスパイアされたオリジナルカクテルを楽しむこともできる。

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