未来予想(1)Suit
提言2 スーツはもっと自由になる
ルールを楽しむのもスーツの醍醐味だが、それは決して固定化されたものではない。制服としての役割が薄れる今、スーツはステレオタイプから解放されて、自由の翼を広げつつある。たとえば軽快スーツ全盛のなかで、あえて肩パッド入りのスーツで背筋を伸ばしてみる。モヘア混の美しい光沢を、季節を超えてまとう。タイドアップ以外でVゾーンのエレガンスを高めてみる。着ることを強制されない時代だからこそ、どんな楽しみ方もアリなのだ。
Belvest(ベルヴェスト)
肩パッド入りスーツも復権。仕立ての正解はひとつじゃない
「ジャケット・イン・ザ・ボックス」でアンコン仕立てブームに火をつけたベルヴェストが、構築的な肩パッド入りスーツを再提案。エグゼクティブな格調に満ちた佇まいが今、新鮮だ。軽快と威厳の両者を等しく楽しむのがこれからの機運。47万3000円(八木通商)
シャツ2万9700円/ポール・スチュアート(ポール・スチュアート 青山本店) タイ1万3200円/ブリッラペル イル グスト(ビームス ハウス 丸の内)
[左]Beams F(ビームスF)
ネクタイ以外のドレスアップがますます浸透
スーツ自由化の時代を迎えて注目したいのが、ネクタイよりも寛ぎつつ格調を上げられるシルクストール。それが最高に映えるのは、大人の渋さが漂うカントリー調のスーツ。ツイーディなウールで仕立てたこちらはその好例だ。23万1000円(ビームス ハウス 丸の内)
スカーフ3万9600円/アット ヴァンヌッチ(ビームスハウス 丸の内) シャツ2万6400円/カモシタ(ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店)
[右]Sovereign(ソブリン)
変わる気候。もはや素材は「通年対応」が常識に
かねてから秋冬にもモヘア混スーツを提案していたUAだが、気候変動著しい今、改めて注目したい。ハリコシある風合いが生む抜群の仕立て映えと、華やかな光沢。そのエレガンスを、季節を超えて取り入れたい。14万3000円(ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店)
シャツ3万5200円/ソブリン(ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店) タイ1万7600円、チーフ5500円/ポール・スチュアート(ポール・スチュアート 青山本店)
[MEN’S EX Autumn 2025の記事を再構成](スタッフクレジットは本誌に記載)
※表示価格は税込み





