自由な時代にこそ知っておきたい
スーツ&ジャケットの着こなしNEWセオリー 50
【JACKET編】
休日の昼下がり、緑が美しい中庭を眺めながら、解放的なティーラウンジで優雅なひとときを楽しむ ── こんな場面に臨むとき、自然とジャケットに手が伸びる人は、間違いなく心が豊かな紳士だ。羽織るだけできちんと見える便利さからビジネスカジュアルの主役と捉えがちだが、そこから一歩先へ進んで、「楽しむ服」としてジャケットを捉えてみよう。すると、貴重なプライベートタイムもいっそう贅沢なものに感じられる。なにげない所作も、自然とエレガントになる。そして他人から見れば、どんなときも周りへの配慮を欠かさない、ウェルマナーな人物に映るだろう。そう、ジャケットとは、あらゆる意味で「豊かさ」の象徴なのである。
【NEW THEORY 48】
モードの新作にクラシックの輝きを見る
毎季多数の新作を放つモードブランドも、その根底には時代を超越して守り続ける軸がある。歴史によって育まれた、無二の美意識。それはまさに、我々がクラシックと呼ぶものだ。
GIORGIO ARMANI(ジョルジオ アルマーニ)
脱構築という革命によって、スーツに自由をもたらしたジョルジオ アルマーニ。何より偉大なのは、それを一時の流行に終わらせず、スタイルとして継承し続けていることだ。生地はスーパー160’sウール。極上素材をサラリと使ってしまうあたりも実に心憎い。101万2000円(ジョルジオ アルマーニ ジャパン)
ベスト25万3000円、シャツ19万5800円、靴19万5800円/以上ジョルジオ アルマーニ(ジョルジオ アルマーニ ジャパン)
DUNHILL(ダンヒル)
襟裏と肘にレザーを配したチェックジャケットにコーデュロイパンツ。伝統的なカントリー由来のアイテムを主役に用いながらも新鮮味にあふれているのは、色とシルエットの妙。カラーパレットはグレー系に統一され、シルエットも洗練を極めている。これぞ、温故知新のブリティッシュスタイル。56万8700円(ダンヒル)
パンツ16万5000円〈参考色〉、シャツ、タイ〈以上参考商品〉/以上ダンヒル(ダンヒル)
BERLUTI(ベルルッティ)
フレンチの至宝フォレスティエールをラグジュアリーに進化させるベルルッティ。今季は「ヴィンテージ・ローズ」と銘打った美発色が登場した。素材は極上の艶をたたえたカシミヤ100%。袖を通せば、その気品と贅沢さに恍惚とするだろう。58万3000円〈2026年10月発売予定〉(ベルルッティ・インフォメーション・デスク)
ニット25万7400円、パンツ15万1800円、チーフ1万7600円、靴35万9700円/以上ベルルッティ(ベルルッティ・インフォメーション・デスク)
BRIONI(ブリオーニ)
光の当たり方によってダークブラウンからグリーンに色合いが変化する 「Iride」ファブリックのスーツ。裏地を省いた軽量仕立ての「ニュープリューム」モデルともあいまって、目を奪うドレープ美を発揮する。ベーシックでありながら、どこか神秘的な印象すら感じる一着。82万5000円(ブリオーニ クライアントサービス)
シャツ15万4000円、タイ3万3000円、チーフ〈参考商品〉、靴25万3000円/以上ブリオーニ(ブリオーニ クライアントサービス)
LORO PIANA(ロロ・ピアーナ)
色柄こそ伝統的なカントリーテイストだが、袖を通すと驚くはず。ロロ・ピアーナの代名詞であるカシミアで仕立てた、ラグジュアリー極まるジャケットだ。肌をやさしくなでるようなしなやかさを備える一方、肩はパッドで構築し端正さも発揮。優雅な大人を象徴するような一着だ。114万4000円(ロロ・ピアーナ ジャパン)
シャツ21万4500円、ニット29万1500円、パンツ19万300円/以上ロロ・ピアーナ(ロロ・ピアーナ ジャパン)
BRUNELLO CUCINELLI(ブルネロ クチネリ)
「トラディショナル」モデルのスーツは、適度に構築的な「ブルネロショルダー」やワイドラペル、たんぱく質由来のカゼインから作ったガラリスボタンなど、’90年代ヴィンテージテイストが宿る。一方、仕立ては軽やかでモダン。これぞ伝統を受け継ぎ進化させる名手の真骨頂だ。134万7500円(ブルネロ クチネリ ジャパン)
ニット21万7800円、Tシャツ9万5700円、チーフ4万8400円、ベルト18万2600円/以上ブルネロ クチネリ(ブルネロ クチネリ ジャパン)
[MEN’S EX Autumn 2026の記事を再構成](スタッフクレジットは本誌に記載)
※表示価格は税込み





