
モントレーで魅せたアキュラの次なるステージ
アメリカン・ホンダモーターは8月14日、アキュラブランドの新型BEV「アキュラ RSX プロトタイプ」を世界初公開した。2024年に発表された「Performance EV コンセプト」を発展させたSUVモデルで、アキュラが描く次世代EV戦略の方向性を示す。
最大の特徴は、ホンダ独自の新世代EV専用プラットフォームを初採用した点だ。低重心でワイドなプロポーションを可能にするとともに、今後展開する複数のEVモデルに拡張可能な基盤となる。また、車載OS「ASIMO OS」がドライバーの行動や嗜好を学習し、パフォーマンスと快適性を個別最適化する。さらにデュアルモーターAWDを搭載し、力強くスポーティな走りを実現する。
デザインは、次世代EVプラットフォームがもたらす高い自由度を活かし、クーペライクな流麗なルーフラインと彫りの深いサイドパネルを採用。写真にあるように、張り出したホイールアーチと大径ホイールがワイド感を強調し、進化したダイヤモンド・ペンタゴン・フロントとシャープなLEDライトが、先進性とアキュラ独自の存在感を表現している。
生産はオハイオ州メアリズビル工場で行われ、ICE車とBEV車を同一ラインで組み立てる混流生産体制を導入。2026年後半の市場投入を起点に、アキュラのBEVラインナップ拡大を見据える。アキュラは今後、このRSXを起点にSUVからセダン、さらにはスポーツモデルに至るまで電動化を進め、「プレミアムパフォーマンスEVブランド」への転換を加速させるという。
RSX プロトタイプは、モントレー・カー・ウィーク(ザ・クエイルとペブルビーチ・コンクール・デレガンス)で展示。なお、現時点で日本市場導入の計画は発表されていない。