ファッションとしてはもちろん、確かな品質も備えた本格眼鏡。鯖江の老舗から世界の有名メゾンまで圧巻の1000本以上の最新フレームを1冊に網羅した『本格眼鏡大全 2024』が発売中。その中身を一部ピックアップしてご紹介する。
I.ENOMOTO(アイ.エノモト)

眼鏡の素材に向き合い新たな可能性を追求する
インハウスやフリーのデザイナーとして、国内外のブランドで3000本以上のアイウェアを手掛けてきた榎本郁也氏が、2017年に立ち上げたのがアイ.エノモトだ。榎本氏がまず注目した素材がチタンである。1981年に世界で初めてチタン製眼鏡の製品化に成功したのが日本で、「シートメタルのチタンなら自由な形がデザインでき、日本の新しい眼鏡を表現できる」と榎本氏は考えた。そして「視るための器械」をコンセプトに、眼鏡をそれぞれ機能的なパーツの集合体として捉え、アートや工業デザイン、ファッション、視覚矯正技術の交差点としてのアイウェアを表現している。
そのデザインはシンプルで無駄がない。 チタンシートにプレス加工を施し、美しい立体感や丸みを表現。硬質なチタンは高級感があり、堅牢で壊れにくい。テンプルには軽量かつ柔軟性の高いβチタンを採用し、側頭部にフィットする絶妙な掛け心地を実現した。新作ではシルバーに着目。柔軟性や重量といった眼鏡素材としてのデメリットを克服し、シルバー925を使用したフレームを、鯖江の高級貴金属メーカー水島眼鏡と開発した。
真摯に素材に向き合い、自分が納得で きる美しい眼鏡を作るアイ.エノモトは、 絶えず進化するストイックなブランドだ。
I.ENOMOTO(アイ.エノモト)
BRAND INFO
創業年/2017年
創業者/榎本郁也
現在地/日本
問い合わせ先/オンリーグッドフォームス
TEL:03-6312-9716
ブランドの特徴
1. 眼鏡を3000本以上デザインしたベテラン
2. チタンシートを使ったミニマルなデザイン
3. チタン×シルバー925の新コンビフレームを開発

デザイナー
榎本郁也
武蔵野美術大学卒業後、鯖江の眼鏡メーカーに勤務し、イタリアにて欧州市場向けにアイウェアをデザインする。2012年に独立し、’17年に自身の名を冠したブランドを設立する。