「欲しい!」を満たしてくれる
伊勢丹新宿店の時計コーナーの歩き方
伊勢丹新宿店の時計コーナーが3月にリフレッシュオープンした。日本の百貨店らしいブランドラインアップ、そして、お客様目線に立った各ブティックの配置。今回のリフレッシュオープンを指揮した伊勢丹新宿店の時計バイヤーの上野さんに、売り場の「みどころ」そして「歩き方」を伺った。
伊勢丹新宿店 時計バイヤー
上野翔太さん
2008年伊勢丹入社。入社時は婦人服を担当し、2009年より宝飾時計領域を担当。ブランドや技術の発掘を精力的に行っており、国内外の見本市やブランドの工場・工房を多く訪問。
高感度&上質をテーマに、全てのお客様のニーズを満たす
3年弱の構想期間を費やしたという今回のリフレッシュオープンの大きな特徴は「お客様目線」を徹底的に大事にしている点だ。「もっと時計の可能性を広げたいと思っています。ですからフロア内のブランドの並びは完全にこちらに一任いただきました。いろいろな時計を見比べて、発見してもらい、楽しみながら売り場を歩いていただきたいです」と上野さんは話す。
ソフト面にも力を入れており、売り場には、時計・宝飾のスペシャリストたちがコンシェルジュとして常駐。彼らに相談しながら巡るのもおすすめだ。
そして、フロアの中央にはセイコーブランド、G-SHOCKが並ぶ。反対側のフロアには正面にグランドセイコーのコーナーが設置される。
「欧米の百貨店では自国のブランドが絶対に一等地にあります。ところが日本ではそうではない。今回のリフレッシュオープンにあたっては、一等地を日本のゾーンにしたいという強い思いがあり、日本のゾーンをつくりました」と語るように、日本の百貨店として、日本のものづくりを応援したいという気持ちが込められているのだ。
置かれるアイテムも定番モノや人気作だけでなく、ファッション感度が高い方やこだわり派にも刺さるマニアックなアイテムまで。そうした時計選びの軸になっているのが、「高感度」「上質」というコンセプトだと上野さんは言う。「伊勢丹新宿店として、自信をもっておすすめできる時計しかありません。ぜひ、ご自身に合う一本を見つけにいらしてください!」
来店する顧客の関心軸をもとにブランドを配置
伊勢丹新宿店本館5階にリフレッシュオープンした時計コーナー。奥にファインウォッチメーカーが配され、真ん中の通路を挟んで反対側にクリエイティブウォッチメーカーが並ぶ。これまでは、各ブランドが属する“グループ”ごとだったものが、ブランドのキャラクターでまとめることにより、顧客のニーズに合わせた提案や効率的に商品の比較をすることができるようになった。
新しい時計作りに挑戦するブランドが中心のクリエイティブウォッチゾーン
コンセプトである「ロンジン レジデンス」を基調にしたロンジンでは、レディスモデルも充実する。また、アーカイブを巧みに復刻しているゼニスでは、クラシカルなアイテムだけでなく、モダナイズされた新作にも注目してほしいと上野さん。「今回は各ブランドの新しい面にフィーチャーしたかったのです」と語るように、各ブランドの最先端のコンセプトがデザインに取り入れられている。また、日本の時計ブランドが中心に並び、G-SHOCKなども希少モデルを中心にラインアップ。
伝統ある時計作りを続けるブランドが中心のファインウォッチゾーン
グランドセイコーやヴァシュロン・コンスタンタンといった老舗から、H.モーザーまでが並ぶ。H.モーザーは今回、初出店となり、世界共通のブルーとスレートを基調にしたデザインに。「いずれもお客様から高い支持を得ているブランドです。特にグランドセイコーは圧倒的な人気ですね。H.モーザーも外商経由でのリクエストを非常に多くいただいています。ギャラリーのような感覚で、フラッと各ブランドのブースに入れるような気軽さも心掛けています」(上野さん)。
[MEN’S EX Summer 2024の記事を再構成]
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