年末年始のホリデーシーズンは一年のうちでも特に、泡が弾けるシャンパンボトルを開けたくなる時季。クリスマスパーティーや忘年会、新年会など、そんな年末年始の宴席で、“思わず誰かに語りたくなる”シャンパーニュメゾンがあることをご存じの方はまだ少ないはず。
「サステナブル」や「エシカル」という言葉が広く普及した今。シャンパーニュの世界においても、高品質なだけでなく、地球や生産者にも優しいオーガニックなモノが、ますます注目を集めている。
オーガニックな農法や二酸化炭素排出量の削減など、徹底してテロワール(気候風土)を守りながら、シャンパーニュというリュクスなイメージはそのままに、サステナブルへの真摯な姿勢を貫くシャンパーニュメゾン「テルモン」をご存じだろうか。
1912年、ランス近郊にあるヴァレ・ド・ラ・マルヌ地区ダムリー村に誕生したテルモンは、4代にわたり家族経営を貫いてきたシャンパーニュメゾン。4代目で、現在、栽培と醸造の責任者であるベルトラン・ロピタル(写真左)は、テロワールへの敬意を貫き、未来に向けて環境を保護するために、オーガニック栽培に取り組んでいる。
所有するブドウ畑は22ha(東京ドームの約5倍の広さ)。ブドウ畑だけでなく、その周辺の生態系と環境保護に配慮して2022年には、ブドウ畑の83%がオーガニック認証を得たそう。シャンパーニュの製法は創業時から代々受け継がれた伝統的な手作業で行われており、テロワールへの情熱とアルチザン(伝統的製法の少量生産)が、「テルモン」が小規模ながらも最高のプレステージ・シャンパーニュ・メゾンとして確固たる地位を築いている理由の一つになっている。
未来を見据え、自然とともに歩むシャンパーニュ造りとは?
オーガニックを主体とした農業生産活動以外にも、二酸化炭素排出量削減へ向けた取り組みとして、実にさまざまなアプローチを試みているテルモン。
まず、シャンパンといえば、通常、立派に箱詰めされているものだが、テルモンではボトルとラベルだけでの流通を徹底。パッケージに起因する二酸化炭素排出量の軽減に貢献している。さらに、従来ボトルの共通スペックよりも35gほど軽い800gのボトルの開発を成功させたことで、ガラスの溶解や製造工程での二酸化炭素排出量を1本あたり約4%削減。しかも、ボトルは空輸せず、世界中すべて船便で流通させており、今後は非リサイクルガラスを使った透明ボトルや特殊な形状、サイズのボトルの廃止、再生エネルギーの使用にも取り組んでいくことになる。たとえ、店頭で売り切れてしまっても、航空便を使って緊急輸入することはせず、欠品補充もすべて船便という徹底ぶりだ。
自治体とタッグを組んで横断的な取り組みを開始!
そんなテルモンが、「SDGs未来都市」として知られる岡山県の真庭市と持続的なサスティナビリティーのあり方を模索する取り組みにおいてコラボレーションすることを発表した。テルモンからの呼びかけに、真庭市が賛同する形で実現したプロジェクトで、地方自治体と連携して取り組むのは真庭市が国内初となる。
2024年の1月頃まで、真庭市内のキャンプ施設やお土産ショップ、レストランなど、さまざまな場所でテルモンを味わい、テルモンの世界観をしっかりと体感したうえで、購入することができるようになる。
食中酒としても楽しめる懐の深いシャンパン
シャンパンというと乾杯酒として楽しむケースが一般的だが、テルモンは食中酒としても味わえる懐の深さも魅力の一つといえる。特に、レゼルヴ・ブリュットは、ドサージュ6.7gと辛口ながら、口に含んだ瞬間のアタックは甘い印象で、それほど重たさを感じさせず、穏やかで軽快な酸味が楽しめる。余韻はそれほど長くなく、香りも穏やかなので、飲み疲れすることもなくイタリアンはもちろん、出汁の利いた和食とも相性は良さそう。この軽快感は他のシャンパーニュでは得難いはず。
あのオスカー俳優もブランドオーナーの一人に
世界のシャンパーニュラヴァーたちがテルモンに熱視線をおくる理由が、実は他にもまだある。それが、オスカー俳優であり、環境活動家としても知られるレオナルド・ディカプリオ氏が、テルモンの株主となり、このブランドを積極的に支えているということ。
その理由は、フランスにおけるブドウ生産領域の北限となるシャンパーニュにおいて、オーガニック農法を実践し、テロワールを感じさせる味わいを、現代にもう一度、蘇らせている「テルモン」の環境保護に取り組む真摯な姿勢が、ハリウッドを代表する俳優で環境保護活動家のレオナルド・ディカプリオ氏の思想に合致したからなのだそう。
おめでたい席で楽しむシャンパンが、実は、地球環境保全にもつながっているとは、なんとも先進的で、これからの時代にふさわしい一本といえる。
ホームパーティーに招待される機会が増えるこれからの時季。あえて、裸のシャンパンボトルを携えて、サスティナブルな会話に花を咲かせてみてはいかがだろうか。
問い合わせ先
RCJ_PR@remy-cointreau.com
取材・文=伊澤一巨