イタリアの食卓を彩る珠玉のプレミアム スパークリング
魅惑のフランチャコルタを訪ねて
イタリアを代表するスパークリングワインであるフランチャコルタ。世界トップクラスの品質を堅持しつつ、未来を見据えたワインづくりに挑む造り手たちをご紹介しよう。
ワイナリーに残る1961年に造られた“始まりの1本”

BERLUCCHI(ベルルッキ)
“始まりの1本”を有する名門
1961年、当時ワイナリーのオーナーであったグイド・ベルルッキと醸造家のフランコ・ジリアーニがシャンパーニュと同じ瓶内二次発酵製法を用いたプレミアム スパークリングワインを世に出した。それが、「フランチャコルタ」の始まりである。パイオニアとして現在は年間350~400万本を生産するが、その地位に胡坐をかくことはない。
2013年からは有機栽培への転換を始め、3年後には有機認証も取得。現在は、衛星を使ってブドウ畑を管理し、ブドウの異変に、無駄なく対応することが可能となった。さらに気候変動を見据えて、エルバマットの栽培も実験的に開始。ベルルッキが守り継いできた歴史、ストーリーを次世代に継承しつつ、そのブランド力に頼るのではなく、未来を見据えたワイン造りでフランチャコルタをリードし続けている。

もとは貴族の館として建てられたラーナ宮殿は、今なお特別なゲストを迎える空間として活用される。

様々な種類の石でできたブローロ(石壁)に囲まれた畑。100haの自社畑に加え、契約農家からもブドウを購入。自社畑は有機栽培の認証を得ている。

「ベルルッキ ‘61サテン」はシャルドネ100%。内圧は5気圧よりも低く、柔らかな泡でクリーミーな口当たり。8470円(伊藤忠食品)

ワイナリー運営の次世代を担う、一族のフランチェスコさんとアンドレアさん。

17世紀末に作られた地下セラーは年間を通じて12℃前後がキープされる。
[MEN’S EX Autumn 2023の記事を再構成]
※表示価格は税込み。