読者諸兄には時計好きの方も多いと思うが、機械式時計の基本構造、ムーブメントの仕組みやメカニズムまで、詳細に理解している方はまだまだ少ないのでは?と想像する。そんな方に向けた、腕時計の仕組みを“世界一わかりやすく”解説した本『世界一わかりやすい 腕時計のしくみ』が誕生。その中から一部をピックアップしてご紹介する。
腕時計の傑作ムーブメント【Cal.9010】
機械式時計の本質や真の価値は、やはりムーブメントにある。分業制とすることで発展を遂げてきたスイス時計業界には、高い技術をもつムーブメント会社がいくつもある。しかしそこに頼らず、自社で開発・製造したムーブメントには、優れた工夫が凝らされ、独創性の高い傑作が数多く存在する。
傑作ムーブメント
Cal.9010

実用性に秀でた、大口径の自動巻き
約31mmの大口径の自動巻きは、パネライの大型ケースならではの設計である。上部にある2つの大きな穴石の下に、それぞれ香箱が潜み、3日間駆動を実現。時針だけをリューズで1時間刻みに前後に調整できる機能も備わり、海外渡航時には実に便利だ。
パネライ[ルミノール マリーナ]
![パネライ[ルミノール マリーナ]](https://www.mens-ex.jp/wp/wp-content/uploads/2023/11/ME_2023_udedokeinoshikumi_p138-149_07-2.jpg)
存在感抜群でアイコニックな外観
ルミノール マリーナ-44mm/大型ケースと9時位置の秒針は、パネライのシグネチャー。インデックスを抜いたダイヤルの下に、蓄光塗料を施したプレートが重なる。自動巻き。径44mm。SSケース。アリゲーターストラップ。
軍用から受け継ぐ頑強さ
1936年、イタリア海軍向けとしてパネライの時計製作はスタートした。東西冷戦終結後、民生用に転じてからも軍用で培った頑強で機能的なデザインを継承する。ブランドを象徴するクッション型のケースは1936年に、「ルミノール」コレクションを特徴づけるリューズプロテクターは’50年代に、軍用として誕生した。
2002年にはスイスのヌーシャテルに工房を開設。’05年以降、実に多くの自社製ムーブメントを生み出してきた。キャリバーP.9010は、’09年にリリースされた自動巻きのベーシック機。大きなブリッジで覆い、テンプを両方向から支える屈強な構造は、軍用を出自とするパネライらしさである。約3日間のロングパワーリザーブも伝統のひとつで、実用性にも優れている。
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『世界一わかりやすい 腕時計のしくみ』
特別定価 :1,980円(税込み)
発⾏・発売:株式会社世界⽂化社
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