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ゼンマイの登場で小型に

13世紀末に作られたとされる最初期の機械式時計は、軸に錘が付いたひもを巻き付け、落下によって歯車を動かす教会の塔時計だった。そして16世紀に入ると、ゼンマイを動力源とした機械式時計が登場する。

原初の機械式時計

ひもで吊るされた錘が落下することで、歯車を動かしていた塔時計。これは16世紀に作られたもので、20世紀まで使われていた。スイス「ラ・ショー・ド・フォン時計博物館」所蔵。

原初の機械式時計

ドイツ・ニュルンベルクには、16世紀中頃に作られた小型の機械式時計が複数現存する。それらはあまり正確ではなく針も時針だけだが、前述したホイヘンスのテンプとひげゼンマイの登場で、小型時計も分針が付けられるほど正確になった。さらにイギリスでジョン・ハリソンらによって時計精度は向上。18世紀には懐中時計が、20世紀初頭には、ついに腕時計が本格的に登場し始める。

ドイツ発祥のゼンマイ時計

ニュルンベルクの機械技術者ペーター・ヘンラインが1510年に製作した初のゼンマイ式時計とされてきたが、最新の研究で否定された。ドイツ「ゲルマン国立博物館」所蔵。

ドイツ発祥のゼンマイ時計

塔時計として始まった機械式時計は、先人らの英知で6世紀以上をかけ腕に載せられるサイズに進化した。

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ルネッサンス期の天才も時計を考察
レオナルド・ダ・ヴィンチは、ミラノのキアラヴァッレ修道院の時計台の設計図を遺している。製作に至らなかった幻の時計が、現在の技術で実際に作られた。
 

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