効率の良いモーターで航続距離をさらに長く
メルセデス・ベンツの電気自動車ブランド“メルセデスEQ”の第3弾となるEQBが上陸した。ボディタイプはこれまでのEQC、EQAと同様にSUVだが、最大の違いは3列シート、7人乗りであることだ。
ベースとなるのは、同じく3列シート7人乗りで人気のSUV、GLBで基本的なスタイリングは同一のもの。GLBとのデザイン上の違いは、電気自動車ゆえエンジンルームに冷却用の空気を取り入れる必要がないため、フロントマスクがフラットなブラックパネルになっていることと、リアのライトが一直線にライトスリップで結ばれていること。そしてフェンダー上にさりげなくEQBのバッジが配されている点だ。
ボディサイズは、全長 4685 mm、全幅 1835 mm、全高 1705 mmと、メルセデスのラインアップではコンパクトに分類されるもの。ホイールベースが2830mmと長いこともあって、このサイズ内で3列シートを実現している。2列目シートは、60:40分割で140mmの前後スライド機構を備えており、広くてゆったりとしたレッグスペースにするなど使い勝手のいいものだ。
3列目シートに座る乗員の身長は165cmを上限と定めており、これはスペースだけでなく安全性なども考慮した上でのものというが、このあたりはさすが安全のメルセデスといえる配慮だ。
パワートレインはフロントにモーターを搭載し、最高出力190ps、最大トルク385Nmを発揮し、前輪を駆動する「EQB250」と、フロントとリアそれぞれに1基ずつモーターを搭載し、最高出力292ps、最大トルク520Nmを発揮し、四輪を駆動する「EQB350 4MATIC」の2種類がある。ともに前後アクスル間のフロア部に容量66.5kWhのリチウムイオンバッテリーを配置。250のフロントと350のリアに新設計の永久磁石同期モーターを採用するなど効率を高めたことで、航続距離(WLTCモード)は、EQB 250が520km、EQB 350 4MATICが468kmとなっている。リアルワールドで80%くらいだとしても、これだけ走れば、日常生活のほとんどをカバーできるだろう。