スぺシャルイベントも多数開催!
今回のピッティでは特別企画も再開。スペシャルゲストはイギリス人の母とジャマイカ人の父というルーツを持ち、文化や芸術への深いリサーチによってユーロ&ブラックカルチャーをミックスしてきたデザイナー、グレース・ウェールズ・ボナー。
メディチ・リッカルディ宮の中庭にて開催されたショーでは、ハンドダイのジャージーやコットンなど職人技を効かせた素材を使ってテーラードシルエットに仕上げ、ガーナで作られたビーズ、ロッククリスタルやバロックパールなどの装飾をプラス。アフリカの職人技をヨーロッパのモダンでカジュアルな雰囲気に活かしていた。
また、ゲスト・オブ・オナーとして、アン・ドゥムルメステールがレオポルダ駅でスペシャルインスタレーションを発表。ブランド創設40周年記念として今年の1月にショーを行う予定だったが、コロナ禍で中止となったため、改めて今回この企画が決定した。デザイナー本人のキュレーションにより、アーカイブコレクションから40体、最新コレクションから6体、前46体のルックが展示され、時代を超えても変わらないドゥムルメステールの魅力を物語った。
また、スペシャルプロジェクトにはソウルランドとサピオが登場。前者はサスティナブルなアプローチに定評のあるコペンハーゲンのデザイナーデュオで、フィレンツェ市立劇場にて、エフォートレスな中にセンシュアルなテイストを入れたコレクションを発表。
後者はイタリア人デザイナー、ジュリオ・サピオによる新鋭ブランド。コンテナに洋服を入れた独特の展示方法で、黒を基調としたパンチの効いたユニセックスのコレクションを発表した。
さらにピッティが力を入れ続けているサスティナブルプロジェクトとしては、「S|Style」として新しいカテゴリーを設け、10ブランドがそれぞれのコレクションを発表した。
さて次回以降では、MEN’S EX的に気になった出展ブランドの2023春夏コレクション最新情報をお届けするのでこちらもお見逃しなく!
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撮影・文=田中美貴