CHRISTIAAN van der KLAAUW(クリスティアン・ファン・デル・クラウー)
CVDKプラネタリウム アイゼ・アイジンガ
「オランダの天文腕時計の巨匠の最新作にして、2021年度のジュネーブ・ウォッチ・グランプリのカレンダー&アストロノミー賞受賞作となった、プラネタリウム腕時計。文字盤の下部に太陽系惑星図が配置され、太陽を中心とした惑星の動きが読み取れるという素晴らしいシステムだ。直径30数mmのムーブメントでその動きを表現するのもすごい技術だが、腕の上に天文台をのせているような感覚になるのが素敵だ」。径40mm。自動巻き。18KPGケース。レザーストラップ。5万9950スイスフラン(クリスティアン・ファン・デル・クラウー)
MORITZ GROSSMANN(モリッツ・グロスマン)
ベヌー・トレンブラージュ
「トレンブラージュというのは、エングレービングの一つの技法で、ジャーマンシルバー製の文字盤の表面を、ビュランと呼ばれる刃物を小刻みに動かし、表情豊かに模様付けするテクニックらしい。なお、トレンブラージュはフランス語の『震える』という言葉から来ているもので、なるほど言い得て妙ではないだろうか。シックなこの文字盤に僕は惚れ込んだ」。手巻き。径41mm。18KRGケース。アリゲーターストラップ。2022年春以降の発売予定。682万円(モリッツ・グロスマン ブティック)
CZAPEK(チャペック)
アンタークティック・ラトラパント
「割剣と呼ばれる2本のクロノグラフ針を持つこの時計は、そのメカニズムが文字盤側にあり、クロノグラフ好きにはたまらない世界を見せてくれている。近年のラグジュアリー・スポーツ・ウォッチ人気をさらに高めそうな、スマートなデザインにも好感が持てる。クロノグラフ用とスプリット用の、二重になったコラムホイールなど、この時計だけの設計はクロノード社との共同設計によるもの」。自動巻き。径42.5mm。SSケース&ブレスレット。世界限定77本。660万円(ノーブルスタイリング)
JAQUET DROZ(ジャケ・ドロー)
バード・リピーター 生誕300周年記念モデル
「自動人形=オートマタの開発で知られる天才ピエール・ジャケ・ドローの、生誕300年を記念して作られたこの時計は、リピーターを作動させると、親鳥が動き出し、卵からヒナがかえるシーンを見せてくれる。同社の彫刻、エナメル装飾などの技術のすべてが込められた作品となった。世界限定8本のみの時計だが、この時計を手にした人は、さぞかし楽しいことだろう」。手巻き。径47mm。18KRGケース。アリゲーターストラップ。世界限定8本。ケースバックに限定シリアルナンバー入り。6276万6000円(ジャケ・ドロー ブティック銀座)
選んだ人
時計王
松山 猛さん
編集者。作詞家。日本の時計黎明期から、スイス現地取材を継続。スイス時計業界の重鎮たちとも交流を重ね、「時計王」の異名を持つ。
[MEN’S EX 2022年2月号DIGITAL Editionの記事を再構成]
※表示価格は税込み。