バカラのイック! シーリングランプゴールド
ヒック、ヒック、ヒック……。しゃっくりを止めるにはびっくりさせるのが一番と聞いて、しゃっくりしている人を後ろから「ワアアアッ」と驚かせる、なんてことを子どもの頃していた方も多いのではと思う。現代を代表するデザイナー、フィリップ・スタルクにいたっては食事中にテーブルの上のグラスをひっくり返すほどのひどいしゃっくりに悩まされたことがあったのかもしれない。
ついそんな想像をしてしまったが、本作、「イック!(Hic!)」はバカラの名作「アルクール」グラスがしゃっくり(英語でHiccup)でひっくり返った、という発想のもとスタルクがデザインした作品。言葉遊びやアンチテーゼを好む、実に彼らしい作品だ。
美しいカット、クリスタルの透明感と重厚感を併せ持つアルクールは1841年に誕生した、バカラの中でも最も古いデザインの一つ。歴史あるデザインにユーモアを添えて――。このランプに灯りがともされた部屋に通された瞬間、眼に飛びこむはひっくり返ったグラス!? しゃっくりすらも止めてしまうような、そんなサプライズに満ちた美しさに、ハッとさせられることだろう。
BACCARAT(バカラ)
びィックりする発想で伝統デザインをモダナイズ
「アルクール」は1825年にアルクール公爵が娘の婚礼のためにバカラに依頼して作られたグラスが起源。スタルクとバカラとのコラボは2003年に始まり、’10年にイック!のランプが誕生。これまではシルバーの1色のみだったが、今回のゴールドが加わった。クリスタルがもつ透明感を残しつつ、メタリックな質感をバカラ独自の加工技術で表現している。全長43cm、クリスタル部分は高さ15×径11cm。重さ1.5kg。17万500円(バカラショップ 丸の内)
お問い合わせ先
バカラショップ 丸の内 TEL 03-5223-8868
[MEN’S EX 2021年10月号DIGITAL Editionの記事を再構成](スタッフクレジットは本誌に記載)
※表示価格は税込み。