アイロンがけに役立つ3つの豆知識
─押さえておきたい身だしなみの基本─
好印象作りにはコーディネートと同じくらい、行き届いた身だしなみが大切。
どんなにきれいに洗濯しても、アイロンが失敗しては印象は台無し。そこで、アイロンが上手くいく豆知識をご紹介しよう。
清潔感を決定づける顔周りのケアとヨレのない洋服メンテを徹底して、“詰め”を怠らないようにすればパーフェクトだ。
代表的な芯地の特徴
アイロン時、襟にシワが寄るシャツは、表地と芯地が接着されていない「フラシ芯」の襟が多い。このように、襟の芯地タイプを見極めるのもまた、お洒落への近道だ。今回は、代表的な3つをご紹介。しっかりと理解した上で、アイロンの手順を覚えよう。
[フラシ芯]
タイプ:表地と芯地を樹脂で接着していないタイプ。
長所:表地の風合いがそのまま生きている。見た目がソフトで自然な表情がある。
短所:襟にシワが発生しやすく、アイロンがけも手間がかかる。洗濯を繰り返していると、襟先の内部にゴミが溜まることがある。
[仮接着芯]
タイプ:表地と芯地を仮接着樹脂で接着。樹脂は初期の洗濯で剥がれ落ちる。
長所:新品のときはきれいでソフトな見た目を備える。
短所:洗濯しているうちに最初のきれいな外観から接着樹脂が脱落することで、シワが発生しやすい構造に変化してくる。
[永久接着芯(トップフューズ芯)]
タイプ:表地と芯地を樹脂で半永久的に接着。インポートシャツや形態安定シャツに多く採用されている。
長所:何度洗っても襟の縫い目付近のシワが少なく、アイロンがけが簡単にできる。
短所:樹脂が熱で溶解して冷えると固まる性質がある。このためプレス時に表生地が縮んだままだと、そのまま固定されてしまう。
襟のアイロンがけが上手くできないのはなぜ?
襟先に波打ちジワが発生するアイロンのかけかた
よくやってしまいがちな失敗例は、直線的にアイロンを進める手法。これでは、押されてによって寄った生地が最後にたまってしまうのでNGだ。
襟をきれいに仕上げるアイロンのかけかた
襟先から中心に向かってアイロンを滑らせずに押さえながら動かします。アイロンと反対側のパーツを引っ張ってシワが寄らないよう常に調節。
アイロンには、アイシングが効く!?
アイシングでシャツの戻りジワを防ぐ
完璧にアイロンをかけたはずなのに、着ると何故かシワが…。実はこれ、シャツがまだ温かいうちに動かしてしまったことによる戻りジワ。アイロンの熱でシワを伸ばしたら、常温に戻すことが大切だ。でもそんな時間は…という場合は、保冷剤を当てて急冷する手も。結構効果があるので、是非お試しあれ。
[MEN’S EX Summer 2021の記事を再構成]