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どのジャンルに該当するのか?

ジャガー I-PACE
2018年に発表された、ジャガー初のEVモデル。コンセプトモデルのC-X75からインスパイアされたクーペライクなスタイルをもつ。

発売当初からI-PACEのデザインは非常に興味深いもので、実際「SUVにしては最低地上高がそれほど確保されていないし、5ドアハッチバックにも見える」という声もそれなりに聞こえていた(注:オプションのエアサスペンションを装着すれば最低地上高は50mm上げられる)。

ジャガーの資料によればI-PACEは「エレクトリック・パフォーマンス・SUV」とうたっている。そうか、やはりSUVなのか、いや、待てよ、昨今は当たり前になりつつある異なるジャンルの良さを組み合わせた「クロスオーバーモデル」のことなのか?と色々と悩ませてくれる。

それだけI-PACEのデザインは個性的だ。全長4695×全幅1895×全高1565mmと寸法からはかなり大型の部類に入るが、それを感じさせないのは全高が抑えられている点と、前後のオーバーハングが非常に短く、さらに2990mmというホイールベースが重量感を感じさせるSUVとは一線を画しているからだろう。

全体の印象だけではない。フロントグリルから導入した空気を後方に流すためのボンネットスクープは実用性と同時にデザイン上のアクセントにもなっている。

ジャガー I-PACE
バッテリーの冷却が必要な時だけ開くアクティブベーンを備え、空力性能との両立が図られた。

余談だがこの手のボンネットスクープは普通前側を向いており、ここから導入した空気をインタークーラーの冷却用に活用する、というのが昔ながらの手法である。しかしI-PACEはBEVなのでそもそも冷却という概念はバッテリー以外には発生しない。つまり空気を入れるのではなく、抜いて流すことがI-PACEにおけるボンネットスクープの機能なのである。多分クルマにそれ程詳しくない人がこれを見ると「アレ?」と思うはずだ。そんな時にさりげなく会話の中にウンチクを入れるのも悪くないだろう。

実際空力に関してもフロントからリアにかけての流れるようなラインだけでなく、昨今装着車が増えてきている走行中にボディに格納される「フラッシュドアハンドル」などの採用によりCd値(空気抵抗係数)も0.29と優れている。

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