【本誌ファッション担当の実体験】ビスポークスーツで人生が変わった話

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編集担当者によるエピソードをご紹介。題して、「ビスポークスーツで人生が変わった話」。大げさに聞こえる見出しかもしれないが、本人的には至極真剣だ。

CICCIO(チッチオ)

 
チッチオのジャケット

都会的な洗練を加えた独自のナポリ仕立て
リングヂャケットを経てナポリへ渡り、ダル クォーレとアントニオ パスカリエッロで修業した上木規至氏が南青山で営むサルトリア。「スポーティな雰囲気や、肉体美を強調する艶かしい仕立てがナポリのイメージですが、チッチオはむしろミニマルに研ぎ澄まされた印象。それでいて、首にぴったり沿った絶品のノボリや柔らかい着心地など、ナポリらしい魅力も備えている点に惹かれています」



数ヶ月に一回、お店を訪れるたびに新たな発見がある

スーツはもちろん最高なのでちょっと別のお話を

「去年、36歳にして一生縁がないと思っていたゴルフを始めました(まだ打ちっ放しのみ)。取引先の接待を控えて、ではなく、チッチオの上木さんに誘われたからです。多分、ほかの人の誘いだったら“やったことないし……”と気後れしていたはずですが、不思議と上木さんの誘いには“やってみるか”と乗り気になったのでした。

理由はシンプルで、上木さんの提案に乗って後悔したことは過去一度もなかったからです。“おすすめの生地はありますか”と尋ねたときも、“いいクリーニング店知ってますか”と訊いたときも、“寿司でも食べに行きますか”と出かけたときも、上木さんのおすすめはいつもパーフェクト。いいとこ知ってるなぁと、心の中で毎回脱帽していました。

よくよく考えれば、超一流テーラーとして各界のVIPと日々接しているので、さもありなんということでしょう。僕は仮縫いなどでお店に行くと、迷惑にもたっぷり1時間半は居座ります。とはいえ、仮縫いは30分弱で、あとは雑談。これが本当に楽しく、勉強になって、いつも新たな発見があります。それが仕事のアイデアにつながることも度々ありました。

オーダーの進行に合わせて数ヶ月に1回チッチオを訪ねるというルーティンができて以来、僕の人生の視野は明らかに広がったと思います。マイ・テーラーをもつということが、かくも意義深いことなのかと実感させてくれた出会いでした。あ、もちろんスーツの満足度も最高の最高です」

小曽根広光氏

Profile
エディター
小曽根広光

スーツやドレス靴などを主に担当。コロナ太りで10kg増量し、これまで仕立てた全てのスーツが着られなくなったが、1日1.5食ダイエットでほぼ挽回。最近の昼食はローカロリースープが定番。

[MEN’S EX Spring/Summer 2021の記事を再構成]

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