フォーミュラカーのような感覚ですらあるハンドリング
思い返せばブランド初代となった12Cはスーパーカー界に“乗り心地革命”を起こしたモデルだった。日常性と高性能を両立したスーパーカーだったのだ。その特徴は第2世代となっても変わらない、どころかさらなる進化を遂げている。街中での扱いやすさは天下一品。
もちろん、720Sの真価はスポーツドライブにこそあった。パワートレインとハンドリングのモードをトラック(サーキット)に切り替えるとメーターパネルが格納され、デジタル表示のみとなってドライバーの視界をよりクリアにする。楽しいギミックだ。
ひとたびアクセルペダルを踏み込めば、その加速フィールはあまりに強烈で、思わず右足を上げてしまうほど。中間加速のノリノリ感もマクラーレンの特徴で、高速道路でのちょっとした追い越しがとても楽しい。
精緻に制御されたアクティブシャシーによるハンドリングも今もってクラス最高レベル。ドライバーの意思に忠実かつ正確な車体の動きは驚異的で、フォーミュラカーをドライブするような感覚すらある。路面に潜り込むかと錯覚するほどの制動フィールもまた楽しい。加減速、共に安心して楽しめることが第一級のスポーツカーに必要な条件だ。
世界で最も成功したレーシングチームの名に、それは恥じない完成度の高さだと言っていい。
文/西川 淳 写真/橋本 玲、マクラーレン・オートモーティブ 編集/iconic






