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望みさえすれば過激なモンスターぶりを発揮する

ポルシェターボ
42mm拡大されたフロントトレッドなど、すべてをよりワイドにすることで、コーナーでの操舵性を格段に向上させている。

京都に連れ帰り、いつものワインディングロードでスポーツ+を試してみた途端、その本性が剥き出しとなった。

サウンドは明らかに咆哮へと転じ、アシとシャシーからはソリッド感の増した反応がひしひしと伝わってくる。この時、外からこのポルシェターボを眺める人がいたならば、車高がグッと下がって、ノーズの下から出現した新たなスカートと骨太なステーに支えられたリアウィング(何といってもポルシェターボの証しである!)を目撃することだろう。

チョンと右足に力を入れるだけで、ノーマルモデルに比べて“一足飛び”と表現するのがふさわしい加速をみせる。意を決し踏み込んでみればもう大変、身体が浮くような加速に顔が自然と破顔する。3000回転から4000回転あたりで空気の塊が腹の真ん中をズコーンと抜けさるような加速フィールは、エンジン性能とエアロダイナミクスに秀でたターボカーでしか味わえないものだ。

ハンドリングも4WDとは思えないほど素直で刺激的だ。リアの操舵も違和感なく、それでいてキレている。微小域からハンドルの動きに正確な反応をみせてくれるから、あっという間にクルマとの間に信頼感を築くことができる。これもまたポルシェらしさだ。

さらに素晴らしいのが制動フィールだった。昔からポルシェの最も優れた性能の一つで、これがあるからこそ勝手気ままな右足の衝動を解き放つことができるというものである。全身を沈み込ませ、路面に擦り付けるようにして減速するフィールもまた、ポルシェターボならでは、の官能性であろう。

ポルシェターボ
価格はクーペモデルが2443万円から、カブリオレが2731万円から。全車8速PDK仕様となる。

おっと、試乗車はターボSのカブリオレだった。せっかくだから陽光を目一杯浴びてみるとしよう。ソフトトップ(といっても硬い)はおよそ12秒で開く。50km/h以下であれば走りながらでも可能だから、信号待ちででもゆっくり操作すればいい。

激しく走らせた後の火照った身体を冷ますにはちょうどいいドライブとなった。あの過激なモンスターぶりは再びすっかり影を潜めて、ポルシェターボは従順なポルシェ911へと変身してしまった。寂しくはない。望めばいつでも目の前に現れる。アラジンのように。

ポルシェターボはいつだって変幻自在の魔法をかけた911なのだった。

文/西川 淳 写真/橋本 玲 編集/iconic

<p>ガラス製ウィンドウを備えながらも、軽量なマグネシウム製サポート材を使用することで、車重をクーペ比+70kgに抑えている。</p>

ガラス製ウィンドウを備えながらも、軽量なマグネシウム製サポート材を使用することで、車重をクーペ比+70kgに抑えている。

<p>PDLS Plus付きLEDヘッドライトを標準装備。0.1秒単位で車外を認識し、正確に先を照らしてくれる。</p>

PDLS Plus付きLEDヘッドライトを標準装備。0.1秒単位で車外を認識し、正確に先を照らしてくれる。

<p>冷却系はレイアウトを見直すことで大幅に進化した。フェンダー部から取り込んでいたインタークーラー用のエアを、スポイラー前方のエアアウトレットから取り込む構造へと変更している。</p>

冷却系はレイアウトを見直すことで大幅に進化した。フェンダー部から取り込んでいたインタークーラー用のエアを、スポイラー前方のエアアウトレットから取り込む構造へと変更している。

<p>伝統の水平基調を取り入れたダッシュボードは、ボタン類を減らしシンプルに。デジタル表示の5連メーターは、ダイレクト感を残すためレブメーターのみアナログ式を採用。</p>

伝統の水平基調を取り入れたダッシュボードは、ボタン類を減らしシンプルに。デジタル表示の5連メーターは、ダイレクト感を残すためレブメーターのみアナログ式を採用。

<p>日本仕様はパーキングアシストやコンフォートアシスト、ヒートシートなど、他国ではオプションとされる装備が多数標準化とされた。</p>

日本仕様はパーキングアシストやコンフォートアシスト、ヒートシートなど、他国ではオプションとされる装備が多数標準化とされた。

<p>約2秒で開閉するウィンドディフレクターや、ルーフオープン時に自動調整されるエアコンを装備。</p>

約2秒で開閉するウィンドディフレクターや、ルーフオープン時に自動調整されるエアコンを装備。

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