新型ゴーストのエクステリアとインテリアデザイン
ポスト・オピュレンスが新型ゴーストでもっとも端的に表現されているのは、そのエクステリアデザインだ。例によってパルテノン神殿と呼ばれるぜいたくな作りのフロントグリルは備わっているものの、ライトやバンパー周りのデザインは極めてシンプル。装飾の類いは一切省かれているといっても過言ではない。そして、このシンプルな造形はそのままボディサイドにも受け継がれており、特別なキャラクターラインは一切なし。ただフロントエンドから垂直に立ち上がった直線がヘッドライトのところで優雅な曲線を描いて水平へと角度を変え、そのまますーっとリアエンドまでつながっている。
それでも、ボディパネルの絶妙な質感と完璧なプロポーションのおかげで、新型ゴーストは得も言われぬ質感と個性を主張している。こういうところがホンモノのホンモノたる所以なのだろう。
インテリアは実に豪華だ。たしかに造形的に特別な仕掛けはないものの、デザインはシンプルでも使われている素材の存在感がすさまじく、しかもすべてのノブやダイアルが大ぶりなので、ひと目でぜいたくな作りであることがわかる。けれども、そこに押し付けがましさが一切ないところが、新型ゴーストの品の良さにつながっている。きっと、これがポスト・オピュレンスの極意に違いない。