BEAMS 2大ディレクター 中村達也氏&西口修平氏
ワードローブ トーク[総集編スペシャル]
~トレンドベーシック 2人はどう着るか~
ビームスのドレスクロージングを世界に誇るレベルにまで育て上げた中村達也さんと、その未来を担う西口修平さん。同じ価値観を共有しつつ、独自のスタイルももつ2人が、旬のアイテムをどう解釈し、コーディネートするか。その比較をテーマとして連載してきた本企画が、今月で最終回を迎える。その締めくくりとして、これまでの連載を通して浮かび上がってきたキーワードをご紹介。これを読めば、「今」のエッセンスが理解できるはずだ。
’80年代に流行したトラッドスタイルを今こそ
French Taste -フレンチテイスト-
アイテム自体ではなく「合わせ方」がフレンチの鍵
昨年から注目が集まり始め、この春以降一気に火がついたのが、フレンチテイスト。本連載でもコーディネートのポイントとして度々言及されたキーワードだ。ワイドピッチのボーダーTシャツのように、アイテム自体がフレンチを薫らせるものもあるが、フレンチテイストのキモはむしろ、その「合わせ方」にある。
たとえばベージュのバルカラーコートにホワイトデニムを合わせたり、黒を効果的に用いたりといったスタイルが連載中で示された実例だ。これらは'80年代フレンチアイビーをインスパイアしたものも多く、往時のスタイルを学びつつ今にアップデートする温故知新が鍵となっている。
中村さんと西口さんで世代が違うため、異なる解釈でフレンチを表現していたのもとても興味深い。