この機構が凄い!
Point 1
チタンと銅の合金製の音響板
通常ハンマーの外側にあるゴングが、写真にないのは、音響板に取りつけられているから。ゴングを設置した音響板は、正確にハンマーが打つ位置に固定される。ゴングの音をより豊かにする合金がいくつも試された。音響板にはパッキンも備わり、防水性もかなえられた。
Point 2
裏蓋との間の空洞で増幅
音響板は、さらに空洞をもつ裏蓋で覆われる。ギターやバイオリンが、弦を中が空洞になった胴に設置することで音を増幅させるのと同じ。音響板に取りつけられたゴングの音に音響板が共鳴し、裏蓋との間の空洞で大きくなる。裏蓋には、ゴングの音波が刻印される。
Point 3
作動音を軽減する新たな形状
機械式ガバナーは、爪で歯車にブレーキをかけて調速する。従来は爪先だけが備わるソリッドな金属パーツだったのを、M状のカーブを描く複雑な形状へと変更。カーブがバネの役割を果たし、歯車との接触音を軽減させた。その姿が、ブリッジの横にわずかに見える。