カウンターに立つ時は、基本的にシャツとベストを着用。シーンやお客によっては、ジャケットやスーツを着用することも。
「コンセプトを徹底しつつ、やはりTPOも大切。このグレーのセットアップは、この店の内装とよくマッチすると思います」
長らくニューヨークに住んでいた後閑さんは、バーテンダーの装いへの意識において、日本と海外で違いを感じるという。
「日本の場合、ユニフォームと捉えていらっしゃる方が多いように思います。世界中からバーテンダーが集うコンペティションやセレモニーでは、民族衣装などアイデンティティを示す服を着る方も多いです。本来、バーは多様なものです。そしてバーテンダーの装いに対するイメージも、一様ではありません。その認識が、ここ日本でもそろそろ広まりつつある気がします。それにしてもこのジャケット、動きやすくていいですね」
確固たる世界観をもちつつ、柔軟性も備える。次世代の表現者は、この両立に未来を見出す。