荒々しさとは無縁の洗練されたクルージング
早朝に大阪を出発する。串本市の手前までの西海岸側には高速道路がまがりなりにも整えられており(途中から一車線になってしまう)、せっかくだからとフルに活用することに。泉南や有田、白浜のあたりにも寄りたかったけれど、逆にいうと高速があるのでいつでも行ける場所だ。今回はいっきに南を目指す。
マクラーレンGTは、その名のとおりの実力を高速クルージングで発揮した。背中に強力なV8ツインターボエンジンを背負っているとは思えないほど、穏やかに走る。もちろん、ひとたび右アシに力を込めれば、そこらのスポーツカーなど歯牙にもかけないアッパレな加速をみせるのだけど、荒々しさとは無縁。どこまでも上質で洗練されている。その心地よさをいちど味わってしまうと、もう派手な音を撒き散らすスーパーカーには戻れなくなってしまう。
実際、高速道路をドライブしている間、このクルマにもドライブモードスイッチがあって望めばもっとスポーティなセッティングも可能であることなどすっかり忘れてしまっていた。