シェ・イノ(東京/フレンチ)
京橋で36年の歴史を持つグランメゾン、「シェ・イノ」。オーナーシェフの井上旭氏は、フランスの3ツ星の名門「トロワグロ」や「マキシム」などで研鑽を積み、日本のフランス料理の礎を築いたシェフの一人。中でも、フランス料理の魂とも言える、手間暇かけたソースを使うクラッシックなスタイルで知られる。
これまでもごく少数の常連客のリクエストで、テイクアウトなどは行っていたものの、全国配送は初。長年右腕として料理長を務める古賀純二氏は「現代の名工」にも選ばれた腕前だ。
配送メニューで、特筆すべきは王道のコンソメ。「ソースのベースにも使う、たっぷり牛肉を使ったブイヨンに、さらに同じ量の牛肉の赤身を入れて作ったうちのコンソメは、まさに『飲む肉』です」(古賀氏)。香味野菜に頼りすぎず、肉のピュアなエッセンスをそのまま抽出したような味わいは、温めるだけでなく、暑くなってくるこれからの時期、ヴィシソワーズの上に冷たいゼリー状で乗せて「パリソワール」としていただくのもいい。
そして、シェ・イノ初の「佃煮」!という新ジャンルも登場。着想は、姉妹店「ポンドールイノ」で鉄板焼の〆に牛の佃煮のお茶漬けを出していたことから。黒毛和牛を、日本酒の代わりにフランス産の赤ワインで煮込み、三温糖、生姜、醤油、玉ねぎ、生の胡椒の塩漬けなどで、味を整えている。赤ワインに日本人の魂に訴えかける醤油の旨味が隠し味となり、パンはもちろん、炊きたての白飯と合わせて、湯気と共に立ち上るワインの香り高さを楽しむのもいい。日本酒ともワインとも相性抜群だから、糖質制限の四文字はひとまず忘れて耽溺したいところ。
さらに、シェ・イノと言えば、年に一度の「グランメゾンチャリティカレー」で大行列ができるが、なんとそのカレーソースも販売している。好みのトッピングで自分味のカレーにできる魅惑的な品だが、名門フランス料理店の味をB級グルメ的アレンジにしてしまって良いものか。グランシェフ古賀氏にオススメを聞いてみると、答えは「カツカレー」!よかった。カレーは仕上げにちょっとバターを溶かしこむと味にさらに深みが出るそうなのでぜひお試しを。
・コンソメスープ(200g)3500円(税込、送料別)
・黒毛和牛の赤ワイン佃煮 2500円(税込、送料別)
・シェ・イノオリジナルカレーソース(180g) 1300円(税込、送料別)
・自家製コンフィチュール 1300円(税込、送料別)
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