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瓢亭（京都店のみ／和食おばんざい）

京都で450年の歴史を誇るミシュラン3ツ星の老舗懐石料理店、「瓢亭」がついに創業初のオンラインショップを開設。これまで、店を訪れた時のお土産としてしか買えなかった、明石鯛を使った「鯛でんぶ」や、香ばしいうま味がお茶にもぴったりの「うずらせんべい」などがネットで簡単に買えるようになっただけでなく、瓢亭の作る「お惣菜」が自宅で食べられるようになった。

まずは、温めるだけでOKの「明石鯛あら炊き」。瓢亭では極上の鯛の産地として知られる明石の鯛を、サイズを指定して仕入れることで知られるが、15代高橋義弘氏によると「1.8〜2.5キロの明石の鯛の頭にはゼラチン質が多く含まれ、筋肉質な身質で食べ応えがしっかりしています。たっぷりのお酒を使い、砂糖、みりん、醤油を使って炊き上げました」とのこと。冷たい煮凝りをご飯の上に乗せていただくのもいいし、温めるだけでなく、好みの野菜とアレンジができるのも嬉しい。

「程よく甘辛く仕立てていますので、お好みでゴボウや小芋、竹の子など、季節のお野菜と一緒に炊き合わせていただいても美味しいです」。食材を切って下処理をして一緒に鍋の中に入れればOKという手軽さが嬉しい。

さらに、味噌幽庵地を使った、焼くだけで食べられる「甘鯛味噌幽庵焼」は、脂ののりがいい1キロ以上の大きな甘鯛だけを使い、京都府の無形文化財「京料理」の技術保持者でもある、14代英一氏が考案した味噌幽庵地に漬け込んであり、さらに、残った味噌幽庵地には、好みの魚を漬け込んで再利用することもできる、まさに「二度美味しい」お取り寄せだ。現在献立作りは高橋氏が行っているが、「昔から馴染みのある好きな味なので、あえて父が考案したそのままの割合にしています。ゆっくり浸透するので、漬けた翌日はあっさりと、2〜3日置くとしっかりした味わいになりますよ」とのアドバイス。

炊き味噌三点セットは、白味噌に酒やみりんを加えて炊き上げた味噌に、木の芽、ゆず、鶉の身を混ぜ込んであり、いつもの料理に加えるだけで、全く違う味わいに。もちろん、そのまま酒のツマミというのも当然アリ。残念ながら、配送は行なっていないが、テイクアウトなら、この他にも美しくぎっしりと折詰に盛り込まれた酒肴の詰め合わせ「強肴折詰」などが新たに登場していて、これを片手に新緑の下、盃を傾けたいもの…などとついつい考えてしまう。「新玉ねぎの美味しい時期だけ」限定というローストビーフ弁当も、テイクアウト限定。豆乳バターを使うなど、高橋氏の感性が織り込まれた一品。6月1日からは東京・日比谷店も営業再開、通常営業はもちろん、ローストビーフ弁当（強肴折詰は京都限定）、そして東京店限定の鯖寿司などもテイクアウト出来るようになったので、近隣の方は要チェックだ。