モダン・テーラードJK“今”な素材選び
「色千鳥」で紳士な洒脱を呼ぶ

へリテージリネンと並ぶ今季的トピックとしてご紹介したいのが「色千鳥」。意味は読んで字のごとく、色ものの千鳥格子ジャケットである。先月号の特集でも触れたとおり、今年はピンクやグリーンなどのカラフルな色合いが久々に戻ってきた。その流れが伝統柄である千鳥にも波及したというわけだ。
特筆すべきは、“守り”と“攻め”の絶妙なバランス。コーディネートしやすい小柄、トラッドな千鳥、そして鮮度最高の色が掛け合わされることで、極めて使い勝手よく、かつ旬度満点に見えるのである。
地色+1色の2色千鳥と多色柄がともに見られるが、色柄に慣れていない方は2色千鳥から入るとよい。白、グレーのパンツなど定番服と意外なほど合うことに気づくだろう。
コンサバスタイルにおける適度なツイストとして、絶大な効果を発揮してくれるはずだ。
PAUL STUART / ポール・スチュアート
やや発色を抑えた淡色のグリーン千鳥。肩パッドは省いているが、胸周りはハリコシのある芯地で立体的に仕立て、肩も構築的に作られている。ブリティッシュ・アメリカンブランドらしい品格を感じる一着だ。11万円(ポール・スチュアート GINZA TIMELESS 8 店)
マイクロ柄だからタイドアップも容易
今季の色千鳥は、柄が大きすぎないものが多数。遠目には無地ジャケットのように見えるため、ビジネスシーンでも違和感なく活用できるのが便利だ。
もちろんコーディネートのしやすさも抜群で、写真のような大柄のタイを合わせてもすっきり見える。同系色で揃えればよりまとまりやすい。

SHIPS / シップス
エルメネジルド ゼニアのリネン・ウール・シルク三者混生地「クロスプライ」を採用。非常に柔らかな肌触りが特徴的で、春に相応しい軽快な着心地だ。ラペルはやや太めにデザインされ、クラシックな落ち着きを加味しているのも好印象。7万2000円(シップス 銀座店)