森岡:数年前までは、私は「ストレッチの入ったテクノロジー系の服は、‟ナシ“でしょ」と言っていました。というのは、昔のストレッチなスーツは、ラクかもしれないけど、ちょっと安っぽく見えたりすることもありましたよね。しかし最近のビジネスシーンはネクタイをしなくてよくなったり、スニーカーもありになったりとスタイルの多様化が進んで、「着心地の良さ」というのも必要なキーワードになってきた。それに応じて、最近のテクノロジーウェアは、随分進化してきたと思います。素材は快適なのにシルエットやデザインも遜色なく洒落ていて、門が開けたという感じがします。
今までは「男の着こなし、ビジネスの着こなしは痩せ我慢」と言ってきましたが、もう我慢しなくてもいい時代ですよね。スーツも靴も、「ラクだけど人にはきちんと見える」ものがどんどん増えてきたのでビジネスマンにも選択肢が広がりました。
今日、廣瀬さんがきているトライアーノのスーツやシャツも、一見ドレッシーなきちんとしたビジネス服に見えるのに、すごくストレッチがきいているんです。普通スポーツ選手って鍛えているので体型ががっちりしていて、スーツが突っ張ってしまったりして、オーダーメイドでないと体にフィットして着こなすのがなかなか難しいのですが、これは既製品なのにきれいにフィットしていますよね。
廣瀬:私は普段は湘南に住んでいるので、Tシャツにハーフパンツというリラックスな感じで過ごしていることが多いんです。でも、このようにきちんと見えるスーツを着ると、やはりきちんとした話をしないとな、と気持ちが引き締まりますね。解説の仕事も増えてきたので、スーツを着るとオンとオフの切り替えができます。
森岡:ちなみに、今日廣瀬さんも履かれているアシックスの「RUNWALK」。実際、履いてみた感想はいかがですか?
廣瀬:これは、ホントに履きやすいですね! 家からずっと履いてきましたが、本当にフィットして、スニーカーを履いているみたいです。撮影のときにも、カメラマンさんが追い付かないくらい全力で走ってみましたが、余裕で走れました(笑)。ラグビーの試合のときも、行き帰りや遠征時などスーツで動くことも多いので、足への負担が少ないのは本当にうれしいですね。
森岡:足が痛かったら、どんなにスーツがあっていても、ダメですからね。私がこのランウォークで一番びっくりしたのは、「ファッション的に違和感がない」ことです。今までこういう機能的な靴って、ちょっとぽっこりしていたり、ファッション性が薄いものが多かった。だけどこの靴は、すごくシャープでカッコいいですよね。スーツに合わせて、なんの違和感もない。