
ベトナムの古都で精霊流し
ベトナム中部の古都ホイアンの町で、中秋節の夜に精霊流しがあるというので出かけてみた。
この旅は偶然が重なったもので、本来は久しぶりの香港を家族で楽しもうと計画したものだった。航空券の手配をしたのが6月だったが、その後、香港にデモの嵐が吹き荒れるとは想像してもいなかったのだ。
航空券をキャンセルするのも惜しいと、同じ航空会社のベトナム便を延長しても、それほど高くないことを知り、ベトナムのリゾート地ダナンまで足を延ばすことになったというわけだった。
海浜リゾートのダナンも楽しいところだったが、ダナンの30km南のホイアンで、ちょうど中秋節の精霊流しがあるということを知り、これはめったに体験できぬと出かけた。

ホイアンでは毎月のように満月の夜などに、旧市街の街の明かりを消して、ランタンの灯りを燈すというお祭りがあり、ちょうど我々家族がベトナム入りした翌日が幸運にもその日に当たるのを知って、是非にと出かけることとなったのだ。
ホイアンという町は昔、中国の華僑商人や、江戸の鎖国以前の日本からも商人が交易のために暮らしていて、ひところは千人を超える日本人がそこで交易をして暮らしたと聞く。
