ジェイエムウエストンの「茶靴」が貫く、仏流エレガンスの美学とは?

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何年経とうと決して色褪せない不変の名作の魅力を、M.E.25年の歴史とともに改めて紐解いてみる。男がこだわるべき仕事道具であるスーツ、腕時計、革製品…。名作への理解がさらに深まり、再び心動かされるに違いない。



不変の魅力


作りの堅牢さと茶靴に宿る仏流エレガンス
(1996年1月号より)

1996年1月号

ウエストンの靴に使われる素材は、1頭の牛から背中を中心に3〜4足分しか取れないといわれる極上の革だ。さらに、その革は植物タンニン鞣しによって1年余り寝かされる。こうして選びに選んだ素材を使い、1足に約200もの工程を掛けて作られるのだ。堅牢で優美なデザインを併せ持つウエストンは同時に、靴の魅力を極限まで引き出す術にも長けている。「茶色の靴は、自分の手で染め上げていくものだ。新品の靴を買ったら、まず靴クリームで磨いてみる。自分だけの色を作り上げていくことに茶靴の魅力はある」と当時のウエストンの総師、ロジェ・ヴァラード氏。ウエストンにタン(茶)の品揃えが多い理由はココにある。縫い目の部分などに微妙な色の変化がついて、まるでアンティーク仕上げのような味わい深い風合いとなるのだ。仏流”足元のエレガンス”は今もここに息づいている。



不朽の代表作

J.M. WESTON
ジェイエムウエストンの「ブラウン靴」

ジェイエムウエストン
(1)9万5000円(2)11万円(3)11万円(ジェイエムウエストン青山店)


味わい深い茶靴の名作がズラリ

ジェイエムウエストンといえば、ローファーとゴルフ。この2モデルは永遠のスタンダード。色や素材を替えて数足所有している方も多いはず。オーダーともなれば、スムース、スエード、型押しなど、素材ごとにタンのバリエーションは実に多彩だ。茶靴をコーディネートに合わせて選ぶ楽しみを教えてくれたのがこのブランドだ。(1)と(2)の「180」シグニチャーローファーは今でもM.E.世代の定番。(3)の「641」ゴルフは今でもUチップの王道。




[MEN’S EX2018年05月号の記事を再構成]
撮影/片桐史郎(TROLLEY)、若林武志、岡田ナツ子、長尾真志、村上 健、杉山節夫、大泉省吾、田中新一郎八田政玄、武蔵俊介、久保田彩子 スタイリング/武内雅英(CODE)、宮崎 司(CODE)、佐々木 誠 ヘアメイク/松本 順(辻事務所)、勝間亮平(MASCULIN) 構成・文/伊澤一臣、宮嶋将良(POW-DER) 取材・文/安藤菜穂子、酒向充英  文/長崎義紹(paragraph)、中河由起恵(paragraph)、吉田 巌(十万馬力)、秦 大輔、安岡将文、池田保行(04)、礒村真介 撮影協力/七彩、新宿パークタワー、パークハイアット東京、リュド・ヴィンテージ目白

茶の色出しには並々ならぬこだわりが

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茶靴の楽しみを教えてくれた

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