ドレス”ど真ん中”ではない外羽根Uチップがスーツにコクを添える
正しく装いたいと願う気持ちはお洒落に欠かせない要素だが、それが強くなりすぎると無難な着こなしから抜け出せなくなってしまう。平日のドレスも休日のカジュアルも、セオリーをさらりとハズす、そんな余裕も大人の”トラッド”と言えよう。
スーツスタイルなら、いつもストレートチップやプレーントウの内羽根靴を合わせて品よくこなしていたところを、スポーティなUチップでハズしてみる。ジャケパンだったらわかるけど…と躊躇される方もいらっしゃるかもしれないが、元来がトラッドなシューズである。上質なそれを選べばご覧の通り、スーツにも難なく馴染む。そしてカントリー由来の朴訥とした味が、ドレスに奥深いコクをもたらしてくれるのだ。
なお、選んで間違いないUチップといえばやはり、エドワード グリーンの「ドーヴァー」が筆頭に挙がる。モカのスキンステッチは、いつ見ても息を呑む美しさ。この品格にして、スーツからポロシャツにまで合う汎用性を考えれば、清水の舞台から飛び降りる価値もあるのでは?
EDWARD GREEN
エドワード グリーンのドーヴァー

一生モノのUチップといえば!な、永世定番

代名詞たるスキンステッチは革の裏から針を通し、表に貫通させず縫うことで、波打つような模様を浮かびあがらせる高度な技巧。その美しさこそ、ドーヴァーがUチップの王様と称される由縁だ。