

ボーム&メルシエ
クリフトン ボーマティック 10436
ついに完成なった革新的な自社製ムーブメント
スイス屈指の老舗時計メゾンであるボーム&メルシエは今年、ついに待望の自社開発ムーブメント「ボーマティック」を発表した。その製造を担うのは、メゾンと同じリシュモン グループ傘下のムーブメント工房ヴァル フルリエ。設計・開発も共同で行ったオリジナル・ムーブメントは、機構こそベーシックだが、優れた革新性を秘めている。
まず脱進機とヒゲゼンマイは、シリコン製を採用。しかもヒゲゼンマイは、上下二枚のシリコンを貼り合わせた、かつてない構造を採る。シリコンは塊になる際、木目に似た層が出来る。この”目”の方向が異なる2枚を貼り合わせることで、強度や弾力の均一化を図るためだ。またシリコン製脱進機は、他社とは違い敢えてオイルを使用し、より効率を高めている。このオイルも時計では使われてこなかった、特殊成分だという。
これら革新的なヒゲゼンマイと脱進機の恩恵で、平均日差−4〜+6秒の高精度を実現。それを証明するため、このクロノメーター取得モデルも用意された。さらにヒゲゼンマイを留めるヒゲ持ちには、特殊合金を用い、ムーブメント自体で1500ガウスの耐磁性を得てもいる。パワーリザーブは120時間=5日間と長く、実用性は極めて高い。そんな高性能な自社製ムーブメントを、敢えて誇示することなくシンプルでエレガントなダイヤルに仕立てているのが、ボーム&メルシエらしさ。コストパフォーマンスの高さにも、要注目である。
フォトギャラリー後半のブラックダイヤルのモデルは、COSC認定を受けていないレギュラーモデルの「クリフトン ボーマティック」(29万円)。
さらにディテールをチェック!(写真13枚)
ボーム&メルシエ
クリフトン ボーマティック 10436
ケース径:40mm
ケース素材:ステンレススティール
ベルト素材:アリゲーター
ムーブメント:自動巻き(Cal.BAUMATIC BM12.1975A)
価格:予価31万円
発売時期:2018年4月
お問い合わせ先:
ボーム&メルシエ Tel.03-4461-8030
http://www.baume-et-mercier.jp/
撮影/岸田克法 文/高木教雄
※表示価格は税抜き