早くも、2018年ジュネーブ新作時計の情報が編集部に届き始めた。MEN’S EX ONLINEでは、年明けのSIHH（＝Salon International de la Haute Horlogerie Geneve、通称ジュネーブサロン）の現地取材＆ウェブ大特集を予定しているが、その手始めとして、プレSIHH新作情報を随時お送りしていく。

A.ランゲ＆ゾーネ
1815″ウォルター・ランゲへのオマージュ”

A.ランゲ&ゾーネは例年1月開催のSIHHに先駆ける形で、この時季にプレSIHHと呼ばれる先行発表モデルを用意している。だが、今年の1本は、例年のプレSIHHに比べてその重みが異なるようだ。

発表されたのは、今年（2017年）1月に他界したブランド再興の祖、ウォルター・ランゲ氏への追悼となる限定コレクション「1815″ウォルター・ランゲへのオマージュ”」。ウォルター･ランゲ氏が存命であれば『完璧な時計』はどのような時計をイメージしただろうと検討して得られた答えが、ジャンピングセコンドを搭載した1815であったという。

新開発されたムーブメント「キャリバーL1924」は、ウォルター･ランゲ氏の誕生年となっていて、Ref.番号の上3桁の297は、誕生日の7月29日に由来する。

スタート・ストップ機能付きステップ運針式センターセコンドという機能は、ウォルター・ランゲ氏の曾祖父にあたるフェルディナント・アドルフ・ランゲ氏が1867年に発明したもの。さらに、祖父のエミール・ランゲ氏がこの機能を実用化して懐中時計のマスターピースを作り上げた。A.ランゲ&ゾーネは、その技術を追求し、4分の3プレートを備える「ステップ運針式秒単位ムーブメント」により、1877年に特許を取得している。

発表された時計は全部で4本。まずはケース素材によって限定数の異なるこの3本からご紹介しよう。

この3モデルに加えて、世界限定1本のみ、ブラックエナメルダイヤルのスティール・エディションも用意（写真下）。A.ランゲ&ゾーネがステンレススティール製ケースの時計を製作するのは、極めて特別な場合のみに限られる。こちらのモデルはチャリティオークションにかけられ、収益は慈善活動に充てられる。

ウォルター・ランゲ氏追悼フォトギャラリー

文／MEN’S EX ONLINE編集部