一芸に秀でた、知る人ぞ知る名宿をピックアップする当連載。今回の舞台は三重、伊勢志摩。”御食つ国(みけつくに)”と呼ばれ、古くは朝廷へ食材を献上した美食の地で、その神髄を味わう。
貴賓の美食【三重県・志摩市 | 志摩観光ホテル ザ ベイスイート】
各国首脳の舌をも魅了した実力派シェフの技を満喫
料理を誇る宿は数多いが、中でも三重県にある「志摩観光ホテル」は特別な存在だ。昭和26年の開業以来、迎えた貴賓は数知れず、近年では「G7伊勢志摩サミット 2016」において、樋口宏江総料理長が各国の首脳陣に腕を振るい、喝采を浴びた。独・メルケル首相がシェフに握手を求めたという逸話も残されている。
そんな正真正銘の美食の宿が擁する館のうち、全室がスイートルーム仕様の「志摩観光ホテル ザ ベイスイート」が10周年を迎えた。館内のフレンチレストラン「ラ・メール」の進化も目覚ましく、鮑、伊勢海老、松阪牛、さらには松阪市で完全養殖されている最高級エスカルゴなど、三重の底力を十二分に堪能できる。中でもスペシャリテの「鮑ステーキ」は圧巻だ。口に運ぶと磯の香りがふわりと鼻腔をくすぐり、伊勢志摩の自然を味わっていると実感。食材の持ち味を素直に引き出そうとするシェフの真摯さが伝わってくるようだ。遠出をしてでも食す価値がある。そう断言したい。
志摩観光ホテル ザ ベイスイート ギャラリーを見る(写真6点)
志摩観光ホテル ザ ベイスイート
住所:三重県志摩市阿児町神明731
TEL:0599-43-1211
ホームページ:https://www.miyakohotels.ne.jp/shima/
※表示価格は税抜き
[MEN’S EX 2019年1月号の記事を再構成](スタッフクレジットは本誌に記載)