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ポジティヴシンキングに元気をもらう

身長188cmで長い脚は遠くから見てもひと目でわかるほど目立つ。顔は真っ黒に日焼けし、髭をたっぷり蓄えた表情はワイルドに進化したが、プロポーションは相変わらずで、実に格好が良い。

早速案内された畑にお邪魔すると「僕が取組んでいるのは自然栽培です。一切の農薬や肥料を使わずに作物を育てるために必要なのは土壌です。今はここでその土を作っています。まずはタネを撒いて、えん麦(ばく)を育てる事から始めます。根が土を耕す「根耕」の力を育むために、育つ前に穂を刈り取ります。それを4年間続けることで固まらず、ほぐしやすい土ができあがるのです。最終的に土ができあがったら、オーガニックコットンやハーブなどを栽培しようと考えています。それまでは自分たちが食べるための野菜を細々と作っています。今日はじゃがいもを植えます」。

熊本県宇城市「かたつむりファーム」

こちらがたねいも。今日は学校をズル休みした(!?)息子が手伝います(笑)

土仕事には滅法弱い筆者は近くでみているだけだが、親子で農作業をしているサマはかなり微笑ましい。しかし、なんでまた農業なのかが興味深い。

「結婚して子供ができたら僕か嫁どちらかの田舎で子育てをしたいと話しあっていたのです。最初に興味をもったのは農業というよりも自給自足というライフスタイルです。それを白洲次郎さんのように、というとネタバレですかね(大笑)。

僕の両親は同じ熊本県の球磨郡水上村で農業をしていましたが、手ほどきを受けた事はありません。ですから新聞の記事に目を通すことから始めて、熊本県の環境保全型の農業生産法人で約6年間学び、その後、”百姓モデル”として就農しました。

自分の畑は勿論ですが、忙しい時期は人夫として他の農家の仕事を手伝います。仕事が終わると、これ家で食べてよ、と農作物を頂くことが多いのですが、これは昔ながらの物々交換を意味します。つまりウチの横の畑で芋を作っていたら、こちらは豆を育てるという横の繋がりを育ててきたのです」

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