南北に長く広がる日本は、その土地土地の風土に根付いた産業が古くから伝わってきている。その伝統を継承しつつ、”今”を取り込む。そんな新しい動きが其処此処から生まれている。地元に根付きつつ、世界をも見据えた新しいMade in Japanの波。そこから生まれるプロダクツにこそ、これからの日本を牽引する可能性があるのではないか。その息吹を体現する、新世代ローカルプロダクツを厳選した。
手作業にこだわった繊細・緻密なしなやかさ
薄さがエレガントな長財布&コインケース札入れ:マットリザード 縦9× 横17.5cm。8万円、コインケース:各縦8×横7.5cm。ガルーシャ4万円、オーストリッチ4万1000円(以上タクヤ メイド バイ ハンド)T.MBH【ティー・エムビーエイチ】/東京
革に魅せられた男、岡本拓也氏の手によって生み出されるレザーグッズ・ブランド。手作業のみが可能にする精巧な作りは絶品と言える。
様々な種類の革を独自の製法で美しく仕上げる技術
岡本氏は、職人として伝統を守るだけでなく、次々と新しい製法を生み出し、彼にしかできない美しい仕上がりの革小物を生み出している。それは手縫いにこだわり、糸から自家染色を行うというこだわりようだ。そこから生まれる製品の美しさは格別。「色気のある革製品を作りたい」そう語る岡本氏。様々な種類のエキゾチックレザーを用い、独自の美学と開発された製法で作り上げられた小物たちは、長く付き合える逸品になる。
多彩な工具を使い手作業で行うT・MBHとはタクヤ メイドバイ ハンドの頭文字。それだけハンドメイドに自信があるという表れだ。
東京で革製品製造が盛んな理由
■古くから革製品工場が多く存在する ■小さな工場が直販する術がある ■クオリティを求める顧客の存在
[MEN’S EX 2017年11月号の記事を再構成]
撮影/ケビン・チャン スタイリング/武内雅英(CODE) 取材・文/中河由起恵(PARAGRAPH)
※表示価格は税抜き