名靴「180シグニチャーローファー」は、どのように形を変えた?

平澤:Bonjour! オリヴィエさん、はじめまして! こんな素敵なアトリエ空間がジェイエムウエストン 青山店の地下に出現したとは驚きました!
オリヴィエ:Bonjour! ようこそ、ジェイエムウエストンのアトリエへ! この雰囲気、素敵でしょう? ジェイエムウエストンの靴が歩む、「一歩一歩の下」というイメージを込めて、今回リニューアルした青山店の地下に、5日間限定ではありますがスペシャルな空間を作りました。パリの画家のアトリエをイメージして、絵画や椅子、ソファーを置いて、その中に新作の靴を散りばめました。家具もフランスからわざわざ持ってきて、床も一週間かけてわざとペンキの染みをつけたりして、リアルなアトリエを再現したんです。
平澤:さっきまで本当に画家が製作活動をしていたような雰囲気! この中に靴が並んでいるのがカッコいいです。そして今回のテーマである180シグニチャーローファー、私も2足持っていて本当に愛用しているんですが、この名作靴が、こんなふうに形を変えて新たなコレクションになったことに驚きました!
オリヴィエ:もともと私はポエティックなものが好きなんですが、実は、「歩くこと」と「描くこと」は、アプローチが似ていると思うんです。道を歩きながら何かを考えること、そして白い紙に何かを描くことは、私にとって同じイメージ。このコレクションは、Mr.ウエストンが実はまだ生きていて自分の隣に座っている詩人かもしれない、そんなインスピレーションが沸いてきて、そこでJ.M. WESTONの名で詩を描くことからはじまりました。そうして最初に生まれたのが、ロゴを何度も何度もスタンプしてグラデーションの模様に仕上げた「シングル・ブラックアンドホワイトプリント」です。今回のコレクションの中でも、とても気に入っている一足ですね。
平澤:うわ〜、遠目に見たら、グレーと白のグラデーションだと思ったのですが、ロゴの重ね合わせなのですね! これは斬新なアイデア!
