試乗した「ベントレー ベンテイガV8」をチェック(写真3枚)
実際、ベンテイガV8の走りは非常に軽快だ。エンジンは鋭く吹け上がる一方で低回転域からトルキーで、大柄な体躯をモノともせずに俊敏なダッシュを披露する。レスポンスも小気味良く、右足の動きに即応して、すぐさま望むだけの加速を得ることができる。8速ATの機を見るに敏で且つスムーズな変速ぶりも、この走りにひと役買っている。
フットワークも、やはり同様にクルマとの一体感を強く感じさせる。W12に較べて軽いエンジン重量が効いていて、それこそ交差点ひとつ曲がるような場面でも、意のままになる感覚を、より強く感じられるのである。
イギリスの道は幹線道路であっても、それほど道幅が広くないカントリーロードが多い。地形には起伏があり、左右に曲がるコーナーが連続する区間も少なくないのだ。そして左右を見渡せば、牛や羊がこっちを見ていたりして……。
ベンテイガの豪華な作りに舌鼓!(写真3枚)
そんな中では全長5メートルを優に超え、全幅も2メートルに迫るSUVは大いに持て余しそうなものだが、ベンテイガの軽快なハンドリング、そしてアクセルレスポンスは、こうした場面でもクルマを難無く狙ったラインに乗せられて、とても走らせやすかった。ベントレーが手掛ければ、ラグジュアリーSUVもやはり紛れもないドライバーズカーになるのだ。