成熟した男性を目指すならそれ相応の装い術や嗜みの作法を身につけておきたいものだ。古今の映画に精通する綿谷画伯が印象に残った、映画のワンシーンから切り取りそれらを解説する。

今月のお題 手結びボウタイのサマーエレガンス
絵と文・綿谷 寛
5月に発売となった自身初の作品集『STYLE——男のファッションはボクが描いてきた』(小学館刊。2700円)の発売イベントの日々。今後、銀座蔦谷書店でサイン会プラス似顔絵描いたり、9月には新宿伊勢丹メンズ館8階で刊行記念のイラスト展を開催したりと、精力的に回ります。ひと声かけていただければ気軽にちょいちょいと似顔絵を描きますので、是非会いに来てね?!
シャツスタイルにボウタイ コルビジェクールビズ!
暑いこの時期にネクタイの話で恐縮ですが、じつはボウタイが大好きなんです。それも手結びのヤツが。それをパーティなどハレの日に限ってではなく普段に、リラックスした装いのときに無造作に結ぶ。それこそ洗いざらしのシャツに太めのチノパン、プレーントウなどといった、ちょっと野暮ったい格好に気持ちゆるめに結んだボウタイ……。そんな古きよき時代のニューイングランドに居たであろう絵描きのようなスタイルが、M.E.流にいうところのオレのビジネスカジュアル。