高い=高級ではない! 名⾨スイス製からお馴染み国産時計まで、30万円以下*で買える傑作時計150本超を掲載した絶賛発売中のムック『U(アンダー)30万円で一生使える傑作腕時計150』。その中身をピックアップしてご紹介。
*税抜き・2022年9月現在
【注目のU30万円モデル】
セイコー プロスペックス 1965 メカニカルダイバーズ 現代デザイン Save the Oceanモデル SBDC165
SEIKO(セイコー)
現代的デザインで復刻した1965年誕生ダイバーズの特別モデル
1965年、セイコーは国産初のダイバーズウォッチを発売する。ファンの間で“ファーストダイバー”の名で親しまれるこのモデルは、国内ではまだ防水時計すら普及してない時代に150m防水を実現し、潜水の経過時間が測れる回転式ベゼル、夜光塗料を塗布した極太の針&インデックス付きのブラック文字盤を擁して登場。ここから連綿と続くセイコーダイバーズの原点となった1本である。本作は発売の翌年から4回にわたり南極観測隊越冬隊員の装備品として採用された。その後も多くの冒険家や探検家たちに愛用され、南極、北極、エベレストといった極限の地で活躍したことで、その性能と信頼性の高さを知らしめた。
このファーストダイバーは過去に何度か復刻され、いずれも高い人気を得ているが、今回は海洋保護活動支援“Save the Ocean”の一環として発表された特別モデルとなる。デザイン面の大きな特徴は装飾入りのディープブルー文字盤。オリジナルが活躍した南極・北極などの氷河の世界をイメージし、個性的な型打パターンとソリッドなブラックベゼルとの組み合わせによって表現している。
また、200m空気潜水用防水の本格ダイバーズならではの装備も充実。風防は無反射加工のドーム型サファイアクリスタル、回転ベゼルは逆回転防止機能付きで、エクステンション機能とダブルロック式ワンプッシュ仕様のブレスレットを備える。内部には70時間パワーリザーブのキャリバー6R35を搭載。一方、セイコー独自のダイヤシールド加工を施したケースの厚みは13.2mmと、ダイバーズにしては薄く、直径も40.5mmの比較的小振りなのでタウンユースにもぴったりだ。
初代の基本デザインはそのままに、適度なカジュアル要素を加え、モダンにアレンジした復刻作。歴史的タイムピースがU15万円で味わえるのがうれしい。
原点となるのは1965年発表、国産初のダイバーズ
新作のモチーフは、1965年にセイコーが開発した国産初のダイバーズ、通称“ファーストダイバー”。そのデザインをベースに、随所にモダンな要素を取り入れてアレンジした。