プジョーの屋台骨を支える20Xシリーズの最新モデル
プジョーのBセグメントハッチバック「208」が2世代目へとフルモデルチェンジした。プジョーの「20X」シリーズは、80年代にヒットした「205」にはじまり、モデルチェンジを重ねるごとに「206」、「207」と末尾の数字が1つずつ増えてきたが、新型は「209」ではなく、車名は「208」のままに、中身は2代目へと進化した。
実はプジョーは真ん中が「0」の3桁の数字を車名として商標登録しているのだが、209を使ってしまうと、「20X」シリーズが打ち止めになるため、それを回避したものと思われる。ちなみに初代ポルシェ911は、デビュー当初の車名は901だったが、プジョーの商標権によってやむなく911へと変更したという逸話がある。
車体骨格は、PSA グループのB&CセグメントをカバーするCMP (Common Modular Platform)で、内燃エンジンモデルだけでなくバッテリーEVまでを見越した最新世代のものだ。そのためこの208には同社初の電気自動車「e-208」が同時にラインナップされた。
またプラットフォームを最新のものとすることで、ADAS(先進運転支援システム)が一気に最新のものへとアップデイトされた。コンパクトカーながらも、ストップ&ゴー機能付きアクティブクルーズコントロールや歩行者、自転車も検知するアクティブセーフティブレーキ、レーンポジショニングアシストやレーンキープアシストなどの最新アイテムを標準装備している。
ガソリンエンジンは、上から「GT」、「Allure」、「Style」の3グレードがある。パワートレインは3者共通の、最高出力100ps、最大トルク205Nmを発揮する、1.2リッター3気筒エンジンだ。トランスミッションは8速ATを組み合わせる。試乗車は、もっともスポーティな装備の「GT」だった。(2021年2月の一部改良で、グレード名を従来の「GTライン」から「GT」へと変更。また燃費(WLTCモード)が5%アップし、17.0km/ℓから17.9km/ℓとなった。排ガス基準四つ星レベル(50%低減認定車)を取得し、エコカー減税の対象となる)