今こそ、長く大事に使えるスーツが欲しい
“いいスーツ”の11の見極め方

スーツの良し悪しは値段やブランドだけで判断できるわけではない。いいスーツは人の体にフィットするよう、細部の曲線使いや立体感など工夫が施され、着たときに自然と無理なく綺麗に着映えするものだ。ここでは店頭で試着の際に見極められるいくつかの基準を紹介する。勿論素材や作り方で誤差はあるがぜひ目安として参考にされたし。
置いてわかる!

このように置いただけでも①、②、⑥などの自然な丸み、膨らみがあるものはフィット感が高い。②は丁寧なアイロンワークによって作り出される美しいロール。立体的なラペルのロールは着映えのポイントに。
柄スーツの場合は③もチェック。作り手がいかにこだわっているかが表れる。④着用の際に首、肩にピタリと沿うものは、上襟に丁寧に作られたカーブが。
⑤のパンツの内側、ウエスト周囲部分につくカーテンのようなものがマーベルト。お尻の膨らみが崩れぬよう支えてくれるものだが、ここにプリーツが付くと腰の可動域が広がり穿き心地も上がる。
持ってわかる!

⑦ジャケットの首に指をかけて吊ったときに、前肩が前方に向かってカーブをしているものは、着心地を考えて作られた、手が込んでいるスーツ。
掛けてわかる!

⑧袖を通さなくても、自然と腕が前に振れ、なだらかにカーブしているスーツは、袖付けが立体的になされている証拠。着心地や見た目のフィットにも表れてくる部分だ。ハンガーに掛けてもわかるので要チェック。
着てわかる!

⑨は④でもチェックした肩のカーブ。上襟と肩の線がなだらかに登っているか着心地と合わせてチェックを。
⑩手を下ろした際に、脇に綺麗な隙間があり、着用したときの身幅の窮屈感がなければ、身体に合った美しいシルエットと言える。
⑪フロントカットとは、ラペルから下部の裾までのラインのこと。この線がなだらかだと優雅な表情に。
※表示価格は税抜き
[MEN’S EX 2020年10月号の記事を再構成](スタッフクレジットは本誌に記載)