「迷ったときは厳しい道を行け!」刀 代表取締役CEO 森岡さんのコトバ

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一流のトップは逆境でいかなる言葉と気持ちを大切にし、乗り切ってきたのか。本連載にご登場頂いた方々のなかで、加藤綾子さんの心に特に残っている7名のリーダーたちに今の心得を聞いた。

【加藤綾子の心に響いた 稀代のリーダーたちが贈る 今を乗り切るヒント】
第3回 刀 代表取締役CEO 森岡 毅さんのコトバ

森岡 毅さん色紙

「迷ったときは厳しい道を行け」

人間の脳は変化に伴うストレスを嫌っています。したがって、プレッシャーがかかる重要な判断局面になればなるほど、より楽で安易な道が正しいと思うように判断を狂わせる「バイアス」を、脳が我々に必ずかけてきます。楽な道の方がより良いように下駄を履かされて見えているのです。

つまり、右か左か本当に迷うようなときは、より厳しい道を選んだ方が正しい判断である可能性が高いのです。自分の脳に騙されてはダメです。

私はこれまでも何度も「より厳しい道」を選んで危機を乗り越えてきました。ギリギリの状況で正しい道を選べるか? たとえ感情やしがらみが辛くても正しい道を決断し、周囲を巻き込んでブレずに丁寧に押し通す。たとえ嫌われても構わない。結果を出さなければ、結局は誰も守ることはできないのですから。

この未曾有のコロナの災厄においても、大変な局面こそ、目的に対して厳しくも正しい道を選べた人が勝ち残る。大切な人たちを勝たせることができるはずです。変化を嫌う組織では、危機は変革のチャンスでもあります。どうか多くの方に、目的に対して純粋に確率が高い道を見極めて頂きたいと思います。

カトMEMO

  • データを重視しつつも、仕事、自身の使命に情熱をもって臨んでこられたのが取材時も伝わってきた。
  • 「迷ったときは厳しい道を行け」という言葉は、報道という仕事に携わり、働く自分自身に対しても刺さる。
森岡 毅さん

森岡 毅 Tsuyoshi Morioka
1972年生まれ。戦略家・マーケター。神戸大学卒業後、’96年P&G入社。2010年USJ入社。同社CMO、執行役員、マーケティング本部長としてUSJ再建の使命完了後、’17年マーケティング精鋭集団「刀」を設立。最新刊に『苦しかった時の話をしようか ビジネスマンの父が我が子のために書きためた「働くことの本質」』(ダイヤモンド社)。

加藤 綾子さん

加藤綾子 Ayako Kato
1985年埼玉生まれ。2008年フジテレビ入社、看板アナウンサーとして活躍。’16年、フリーアナウンサーとなり女優としても活動。現在は報道番組『Live News it!』(CX)のメインキャスターを務めるほか、『ホンマでっか!? TV』(CX)にレギュラー出演中。
著書に『会話は、とぎれていい―愛される48のヒント』(文響社刊)。

加藤 綾子さん色紙

働き方から生き方、価値観まで、この数ヶ月で大きく変わりました。苦しいこと、つらいこともありました。しかし、これまで凝り固まっていた固定観念や慣習がプラスに変わるきっかけにもなったと思います。毎号の「一流思考のヒント」連載では様々なトップの生き方、仕事を通して得てきた思考をご紹介してきました。多くのトップは大変な時期こそチャンスと捉えてきましたが、今回の特別編では今の逆境に対する考え方を、皆さまに寄稿いただきました。これから私たちは変われるのか、試されている時期だと思います。困難を乗り越えた先には、必ず、世界は良くなると信じて。

[MEN’S EX 2020年8月号の記事を再構成]
撮影/前 康輔、鈴木泰之 スタイリング/後藤仁子〈加藤さん〉

2024

VOL.341

Spring

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