夜に映える紺無地スーツ選びは生地がカナメ
簡単なようでいて非常に奥が深いのが紺白スタイル。特に重要なのはスーツの素材選びだ。夜に映えるのは、適度に光沢がありリッチさを感じさせるもの。ツイルやサージなどベーシックな綾織りや、スーパー150’S以上のファインウールが基本だが、少しだけ遊びを加えるなら、夜の照明でさりげなく織り柄が浮かぶような生地も粋。パリッとした雰囲気を重視するなら仕立て映えするモヘア混も◎だ。
ストイックに徹してエレガンスを薫らせる
重要なクライアントとビジネスディナー。食通の先方を喜ばせるべく、今年リニューアルオープンしたばかりの東京會舘にある高級鉄板焼「TOKYO KAIKAN 會」を予約し、準備は万端……。さて、こんな場面で、相応しい装いとはどんなものだろうか。相手を立てるため、控えめに徹するのは昼も夜も同じだが、変わり映えしないビジネススーツ姿というのも物足りない。しっかりとドレスアップして、特別な歓待の意を表したいものだ。
そこで推奨したいのが、極限まで「引く」ことでフォーマル感を強調した装い。具体的には全身無地、色も濃紺と白だけに絞ったストイックなスタイルだ。艶気を前面に押し出した2000年前後のクラシコイタリアブーム時には、昼夜問わない定番的な装いだったが、カジュアル化が進んだ現在においては夜のドレスアップにこそ最適。とことん引いているのに艶っぽさが出るのがポイントだ。