プジョーは敢えて電気自動車を特別な存在とせず、ガソリン、ディーゼルのラインナップと同等のポジションに置くことにした。外観上の違いはボディ同色のメッシュ仕立てのフロントグリル、見る角度によって色が変わる2色のライオンマーク、リアに”e-208″、リアフェンダーに”e”のロゴが付くくらいである。
フォルクスワーゲンやホンダの開発陣は、既存の内燃エンジン車をベースにするのではなく、専用の車体を使ってEVを作ることにしたのは、その方が低コストだからだと言う。プジョーは違ったアプローチを選んだわけで、彼らがどのようにコストを考えているのか、台数規模としてどこまで見込んでいるのかは興味深い。
ともあれ言えるのは、Bセグメントコンパクトカーにも、いよいよ電気自動車の時代が到来しそうだということ。プジョーらしい小気味良い走りを実現できているのかどうか、早く試してみたい1台の登場である。
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文/島下泰久 Yasuhisa Shimashita
サステナ主宰
モータージャーナリスト
2017-2018日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員
1972年神奈川県生まれ。燃料電池自動車や電気自動車などの先進環境技術、そして自動運転技術を中心に、走行性能、ブランド論までクルマを取り巻くあらゆる事象をカバー。自動車専門、ライフスタイル系などのwebメディアをはじめ、専門誌、一般誌、ファッション誌などの雑誌に精力的に寄稿している。また並行して講演活動、テレビ、ラジオなどへの出演も行なう。
海外モーターショー取材、海外メーカー国際試乗会へも頻繁に参加しており、年間渡航回数は20回を超える。 2011年6月発行の2011年版より、徳大寺有恒氏との共著として「間違いだらけのクルマ選び」の執筆に加わる。2016年版より単独での執筆になり今に至る。
最新刊は「2019年版 間違いだらけのクルマ選び」。
2016年にサステナをオープン。主筆として一般自動車専門誌、webサイトとは違った角度から、未来のクルマと社会を考察中。
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まっすぐおもう、未来のコト。 モータージャーナリスト島下泰久氏が主宰を務める、「クルマが目指す未来」を主軸に先進環境技術やそれを取り巻く社会の変化など、あらゆる事象を追うウェブメディア。
